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隣り合わせの廃と青春46 戦いの機微
さて、これまでこのnoteを読んでくれている賢明な読者諸君なら、言うまでもないことかもしれないが。
どんな廃人プレイヤーでも、この領域のモンスターに同時にターゲットされることは死に直結する。
いわんやボス+αのターゲットなど、試みるほうが愚かというものだ。
つまり、TOI高層のボス狩りにおける戦略の肝は、「いかに安全な状況でボスと戦える状況を作るか」、この1点に尽きるということだ。
もっと言うと、「いかに他の勢力に気取られず、速やかに安全な状況を作り、ボスを倒すか」。
ボスは時間内に1体しかポップしないので、倒したことを他の勢力に気取られなければ、無駄骨を折らせることが出来るのだ。
いかに敵対勢力を出し抜くことが出来るか、そこもまた重要ということだ。
リネージュは単純なゲームだ。
基本的にはクリックして敵を殴り、死ぬまでポーションを飲むなり後衛にヒールしてもらうだけだ。
こんなのにはテクニックもクソもない。
自分のテクニックを競いたいなら、格ゲーなりTCGなりFPSなり、もっとそれに適しているゲームが山ほどあると個人的には思っている。
では、私はリネージュの何が面白くて、1度引退したにも関わらず、ここまでハマったのだろうか。
それは、これまでに説明していた「TOIを巡る利権構造と勢力争い」や、「相手を出し抜く戦略」の立案、そしてそのための「組織を束ねること」が心底面白かったからだ。
自分のキャラクターのレベルを上げること、1人で狩りをすることなど全く面白くもない。
死んだ魚の目をして、「この狩場も不味くなったな」とか言いながらレベルを上げることではないのだ。
※当時の韓国最高レベルプレイヤーのインタビュー。廃人達が無限にレベルを上げられないよう、リネージュでは特定のレベルに達すると取得経験値が半減していくという鬼のような仕様が実装されていた。
しかし今思うと、無限に廃人達がレベルを上げていけば、まともなバランス調整は難しくなるというのもその通りなので、規制はやむなしなのかもしれない。じゃあそれをちゃんと説明しろよという話だが。
リネージュは単純なゲームだ。
だが、モンスターを避けて、他の人に見つからないようにボスモンスターを倒すためには、ゲームの仕様への深い理解と知識、そしていくばくかのテクニックが必要になる。
戦略を立案・検証していくのはとても楽しい。
そしてまた、リネージュは数のゲームだ。
同じ目的を共有したプレイヤーを集め、いかに統率し、コントロールしていけるかが鍵となる。
1人で出来ることなどほとんどないのだ。
砂鬼だって、キャラクターとしては最強かもしれないが、仲間がほぼいなくなって出来ることは限られていたように思う。
世界終焉憂鬱だって、たった1人カノープスワールド初のレベル70を達成しても、同じ目線の仲間がいなくて不自由な思いをしていたのかもしれない。
特に90F、リッチの利権を抑えるためには、絶対に仲間が必要だ。
果たして、私はボス狩りが好きそうな人に声を掛け続けた結果、幸運なことに徐々にメンバーが集い始め、一緒にTOIに登り始めることが出来るようになってきたのだ。
この頃になると、「ツヴァイ一家(セルフィ一ナ、メディナ)」、「紅緒」氏、「DKS」氏、「Yamazou3」氏…。
これに旧黙殺勢力である砂鬼、松本、マーくんや、布屋から移籍したファランクス氏等を加え、Stormの屋台骨が出来始めていたのだ。
余談だが、「1つの目的を達成するために、必要な人材を調達・コントロールし、資材を整える」。まるでプロジェクト管理のようだ。
大袈裟な言い方かもしれないが、私は数々のゲームやリネージュを通じて、プロジェクト管理を少しずつ学んだのではないかと今では思っている。
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