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意義をブランディングの原動力にする

この記事では、デービッド・アーカー最新作"THE FUTURE OF PURPOSE-DRIVEN BRANDING: Signature Programs that Impact & Inspire Both Business and Society のポイントを主観的にまとめています。正確な内容は、原作をお読みください。

2022.10.4出版

この本は、前作『Creating Signature Stories』の続編的なもので、自社でシグネチャーストーリーを作るのは難しい。ならば、既存のソーシャルプログラムを活用する手もある!ことを事例を交えて解説している。

まとめ

戦略1|シグネチャーソーシャルプログラムを見つける
戦略2|シグネチャーソーシャルプログラムを活用してブランドの格を上げ、サポートすること自体を収益化する
→シグネチャーソーシャルプログラムは、ブランドの本質的な価値と結びつき、ブランドの露出を高め、顧客や従業員の価値観とのつながりを強化する。従って、シグネチャーソーシャルプログラムの活用は、イメージ戦略だけでなく、事業戦略の一部として、信頼性を高め、収益を出す源泉になっていくことを目指す。

背景

背景1|売上・利益の追求のコモディティ化
素晴らしい商品・最高のサービスを持って売上・利益を追求することは普通すぎる。今どき、そんなことしているからと言って話題になったりしないし、記憶には残らない。

背景2|情報の氾濫 x ブランドを伝える難しさ
日常的にあらゆる情報が氾濫していて、企業が発信するブランドや商品情報に消費者はそもそも興味を持つ理由がない。どんなにいいものと聞いても、どこもかしこも宣伝に溢れていて、見聞きした情報を鵜呑みにしたりしない。そんな世界だから、これから経済の中心となる20代前半も、ブランドを築き上げたり、伝えるために頑張りたいとは思わない。

背景3|ストーリーの力
ストーリーとは「昔々、あるところに…」というような物語である。ストーリーは、例えば「うさぎとカメ」は、単に地道な努力が大事だという論理的証拠とその説明より、聞き手を物語に引き込むことができる。加えて、物語なら、そんなことありえない!などと聞き手が事実を疑ったりもしない。論理的な事実を伝えた場合、正しかったとしても、そのデータは偏りがないいのか?、誰のいつの研究に基づくのか?など、聞き手は無意識的に実効性を勘繰ってしまうものである。そのため、ストーリーの方が聞き手の印象に残り、聞き手の考え方への影響力を持ちやすく、読後に拡散もされやすい。

いかにストーリーの力をブランディングに使うか

0|事業の存在意義を明確にする。

ブランディングしたい事業には、理念や顧客や従業員に伝えたい本質的なメッセージがあるはずである。それが何かを正しく理解する。

1|ソーシャルプログラムを探す。

既存のソーシャルプログラムで、事業(0で理解した事業の本質、存在意義)を体現するような、社会的に必要とされ、インパクトがあって、社内外のモチベーションを上げるようなプログラムが良い。

2|ソーシャルプログラムとビジネス化する

ソーシャルプログラムを活用してビジネスの露出を高める、消費者の信頼を得る、商品の売上を伸ばす、従業員のモチベーションを高める、どのような方向でも、ソーシャルプログラムに投資を継続するに値する価値を見出し、継続できる構造にする。

3|ブランディングする

ブランディングのための5つの要素を強化しつつ、相互のフィット感を高めていく。

  1. 方向性の明確化:高次の目的、ビジョン、ポジショニング、タグライン

  2. ブランドのコミュニティを活性化する:コミュニティを育成し、ブランドがコミュニテイの主要素となる

  3. シグネチャープログラムを評価する:成功していればインパクトを地域やターゲットを広げながら拡大できる。

  4. 特効薬となるブランドを発動する:シグネチャープログラムと強く結びついた商品、特長、ストーリー、創始者など差別化、活性化、信頼につなぐ

  5. シグネチャーストーリーを活用する:Wow要素を加え、引きつけ啓蒙する




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