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マツの樹液と、ひとの血液。「安曇野ピネン」に捧ぐ

オイルの研究にいそしんでいます、という記事(Amebaブログ)から、続けさせてください。

こちらは「安曇野ピネン」と名づけられた、赤松(アカマツ)精油です。

「安曇野裏山クラブ」さん HPより

■松のグラウンディング

世界の色々なマツ精油を試してみると、安曇野産アカマツは、スモーキーフレッシュな中に、独特のやさしい甘みがあるようです。

もともとパイン(ピネン)は精神性としてグラウンディングを助けますが、

東洋医学では甘み=脾胃(土)を調和させる作用であり、気持ちの土台に、安寧をもたらします。

コ口ナ期以降、なぜかマツはレスキュープランツとして脚光を浴び、重宝されてきました。

松を飲んだり食べたりして待つ会
↑皆様いろんな方法でマツをたしなまれて、面白い!松葉の発酵力や、松エキスによる浄化力を頼もしく思う方が多いみたいですね。

私も重曹+活性水+安曇野ピネンのスプレーを空間浄化に愛用しています。 

お風呂に入れて、森林浴風にするのも極楽。🛀🌲

その昔、城主らが城内に松を植えたのは、景観のためだけでなく、いくさの備え。すなわち兵糧攻めに遭っても松葉を一日数十本も噛めば餓えをしのぎ、ケアも期待できるから。
などと松の伝説はふるっていますが、

いろんな文献を調べたり、訪ね歩くうちに、おお!という資料に出会いました。
なんのこたない🦜青い鳥はうちにいた。

岡山の古本屋で入手してから、本棚に鎮座している稀覯本です。

仏の植物療法の雄🇫🇷メッセゲ先生すばらしい。訳者も監修者もすばらしいです。

以下本文より引用ーー

 「(モミ、マツの)樹脂は気管支の疾患(慢性・急性ともに)、肺炎・肋膜炎に非常によくーーー(以下 棒線部、略)」

「そのほかにも無数の障害にーー。泌尿器系統の働きが悪くなったときーー白帯下や淋疾ーー肝臓疝痛にもーー。私の父はこれをとくにリウマチ・坐骨神経痛のときの鎮痛ーー。樹脂の球剤・軟膏・丸薬はいずれも駆虫にーー。各種の出血や異常充血(とりわけ女性の生理期間中の)にもぜひーーー」

「ほかに、せき・インフルエンザ・百日ぜきや肺臓ーー。また、壊血病にーー、発汗をうながし、胃痙攣・腸痙攣をーー痤瘡や皮膚病一般をーー、また体が衰えた人やノイローゼ患者・無気力症の人に「活を入れ」、弱った心臓にテコ入れをし、過重なしごとでバテた肝臓を「新品同様にーー」

省略だらけで見づらくてごめんなさい、いろいろありますからね。

こちらも後に削除するかもしれないので、ピンと来た方はスクショしておいてくださいね


「コ口ナワクチソ後遺症に良い」とか、「シェディングに良い」と謳う商品はたくさんあるけれど、とりわけ

松エキスが後遺症やシェディングに良い。と確信している人が多いのはなぜなんだろう?

医学の父・ヒポクラテス先生も、早い段階から松の薬効について研究されていた形跡がある。なんだろう。

不思議に思っていましたが、この本を読むと、おぼろげな輪郭が掴めてきませんか。

駆虫、出血、異常充血、肺臓、心臓にテコ入れ、バテた肝臓・・

そんなキーワードから、肺経に入り、呼吸をたすけ、腎・肝経に作用する可能性が連想されます。そして血液。

メッセゲ先生はなお、おっしゃる。松にテコ入れしすぎじゃないか? というほどおっしゃる。

  「樹脂は球果植物の血液ともいえるものなので、ある意味で私たち人間の血液にもなりうるものだーーーこれには私もまったく同意見です」

「この「貴重な樹液」は、私たちの体のあらゆる分泌をうながし、内分泌腺(これは私たちの「体組織の支配者」です)の働きを助けるだけではなく、大半の器官が機能を発揮するのを援助するのですーーー」

これが、「シェディングに良い」という説の真骨頂かもしれません。

ある意味で私たち人間の血液にもなりうるものだ

樹液が血液になりうるなら、芽・葉・枝・幹の全木から採られたエッセンシャルオイル(精油)は、何になる?

その答えは、皆さま個々人が握ると思います。

この、メッセゲ先生が本書で推奨しているオウシュウアカマツと、見分けがつかぬくらい近い品種と言われるのが、北日本や中部地方の高山アカマツなんです。

今、その貴重な林はあちこちで伐り倒され、がんがん宅地やソーラー畑になっています。

 私も昨年、アカマツを一本伐採せざるを得ず、罪悪感で人生初のベンピになってしまいました。が、その前にさっそうと現れたのが、森の番人「裏山クラブ」のOGINOさんでした。

以下、過去記事より抜粋、編集🌲

安曇野では近年、アカマツの「松枯れ病」という病害問題が深刻度を深めていました。

人間の環境のせいだろうけれどーーーうちの庭の赤茶けたアカマツも、「倒れると危ないから伐ってくれ」と近所の方に迫られ、しぶしぶ1本だけ伐採となりました。

なぜかこの後、近所の方は元気がなくなり、引っ越していかれました😱。新築のお宅だったのです。


伐採作業してくださるOGINOさん。木を見上げておろおろする私を気の毒に思ったのか、こっそり、こんなことを教えてくれたのです。

「私は安曇野の自生アカマツで精油を作ってるんだけど、興味ありますか? 病害にやられかけたマツほど、自己治癒のために特別な生理活性物質を生みだし、精油の作用として強くなる、という一説があるんですよ」

環境に関して一切の非難がましいことや、大上段なことをおっしゃらない、しずかな森の番人OGINOさん。

そのブログからは、言外の思いが伝わってきます。


素敵な工房を見学させていただきました。

工房は夢の遊園地のようでした。手造りの蒸留機だから可能な、こまやかな安全弁に満ちた機器。

この「水蒸気蒸留法」による採油率は、わずか0.3%ほど。50kgの原材料から、2時間以上かけて150gほどしか抽出できない貴重なものです。

C02抽出、非加熱ではないけれど、熱しても損なわれぬフィトケミカルがたくさんあります。

非加熱のエッセンスって何かと尊重されますが、
マツに関しては「火入れ」ならぬ、熱した方がいい🔥🌲と私は考えています。

まだ文書にまとめきれないのですが、松タバコを吸う方々というのは、それを直感してらっしゃるんでしょう。

2023夏に、この精油をいただいてから一年以上、仲間たちと試してきました。 

信州人のようにやさしい香りですが、実力は堅い。

バスに垂らして蒸気浴(メッセゲ先生もおすすめ!)、ハンカチに染み込ませて使うもよいし、ディフューザーやネブライザーで吸引もいい。

ラベンダーと混ぜ、鼻の内側や皮膚全体に塗ってシェディングや汚染の防御にも良い。直接肌に塗布すると刺激が強いので、太白ごま油などをベースにするといい。

そしてこの2024秋。OGINOさんが「安曇野ピネンをパッケージ化できました」と持ってきてくださいました。

私たちもじっくり派ですが、OGINOさんもかなりの慎重派。練り上げられただけあって、パッケージも、ケースもすごいことになっていた!

こちらのケース、なんと、アカマツの生木からひとつ、ひとつ、OGINOさん手製のウッドボックスになっています。

手彫りのアロマ孔に、精油を垂らして使えるディフューザーになっているんです。

ふわっと、香りがひろがります。
「安曇野裏山クラブ」さん HPより拝借

ぜひ皆さまも、安曇野の森林浴を試してください。

今春2024以降に抽出された精油を、SANKA良品にてお分けしています。

でもふしぎな話は、ここから先です。

OGINOさんは今年(2024)の春に、聖なる「行人松が枯れてしまったので、伐採してほしい」とご依頼を受けました。

■「行人松」 伝説とは

私たちの住む穂高有明の地区に「新屋諏訪神社」という社があります。
その付近に、盛り土された「行人塚」という塚があり、石碑が建っています。

いつの頃かは不明ですが、疫病や厄災の流行ったとき、一人の旅の僧がこの地に来て、

村人らに「自分はこの地を墓として、一生を終えることにする。これから墓に入り、鐘をならして経を読むが、鐘の音が絶えたら私は死んだものと思ってもらいたい」

と穴を掘って中に入り、空気穴だけを開けてふたをさせ、読経に入りました。

数日後、続いていた鐘の音が絶えたので、村人は僧が即身成仏されたと悟り、僧の霊を鎮魂するために石陣をたてました。

いわゆる入定伝説というもので、江戸期にはすでに「行人塚」と称されていたことがわかっています。

 (参考)穂高町誌 歴史編上 民俗編 

この塚に、1本たくましく育った松を「行人松」とよび、地域の人たちは大切に祀ってきたそうですが、

なぜか今春2024に、枯れてしまいました。

依頼を受けたOGINOさんが見に行くと、ふしぎな樹勢だったそうです。

ふつうのアカマツは輪生枝で横に枝を伸ばすのに、ぐしゃぐしゃと一見広葉樹のような枝ぶりは、異様なほど。

切り株も異様にうねったすがた。何でしょうかこれは。

冷静なOGINOさんは「発掘調査がされていないため、伝説の真偽は定かでない」としながらも、周囲に遮るものがないせいか、あるいは土地のもつ不思議な因縁かと思いを馳せられ、

「その特殊性ゆえに発するフェロモンに、カミキリムシなど多くの虫たちが吸い寄せられたのだろう」と推測されています。

多くの生命に身をさし出した行人松は、異様なほどのアルカロイド、ポリフェノールを分泌しながら入滅していったのではないか、と私は想像します。

そうして抽出させていただいた、「枯」こと行人松ピネンの香りはーー

通常盤のピネンより、いっそう深くスモーキーで重層的な香り。

瀕死となった個体ほど、自己治癒のために特別な生理活性物質を生みだし、精油の作用として強くなるーーという説をまたないまでも、明らかにふつうのアカマツと異なります。

村人を救うために、入滅された上人。
その塚に育ち、2024年に入滅した聖なる松。
なぜ今だったんだろう。

「行人松のピネン」から、何かを感じ取れる方がいたら、教えていただきたいものです。

採油率も希少で、二度と採取できない松なので、17本のみで終了となります。SANKA良品の店でお出ししておきますね。

『髪と肌の瞑想オイル』の試作品プレゼントは終了しました。ありがとうございます。素敵な商品になるようがんばります。

この瞑想オイルに、安曇野ピネンを1滴たすと香りが仕上がるでしょう。
皆さんの手で完成させていただくオイルになります。

お手持ちの好きな精油(フローラル、グリーン、シトラス系など)を足されても良いと思います。

フェムケアなどに使いたい方は、そのまま(精油を足さず、薄めで)お使いになると良いです。飲用はしないでね。

どうぞ、お楽しみください♩

 

私も幸せです。ありがとうの木🌲

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