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埋もれる

大手食品会社に勤務していた北見透(桐谷健太)は会社の産地偽装を告発する。告発を理由に会社を退社、妻と娘にも告発者として距離を置かれるようになり離婚した北見透(桐谷健太)は地元の田舎に帰り役所で勤務する事となる。田舎には初恋相手の熊沢加代子(国仲涼子)が住んでいた。一部で不正を行っている役所、夫と訳ありで離婚をした初恋相手の熊沢加代子(国仲涼子)、熊沢加代子(国仲涼子)がお世話をしているごみ屋敷のおばあちゃん、それに対して正義感から追及を行う北見透(桐谷健太)は最後に何を知ることになるのか。

池井戸作品のような展開になるのかと思う程の、内部告発からのスタートダッシュ。その後の主人公はどうなってゆくのか熱いものかと思いきや、社会派な展開へと転がる。

テーマは役所。

役所の業務に従事する主人公、その背中には常に『内部告発をしたヒーロー』のステッカーつき。だが主人公はそれは正義ではなかったのでは?自分は後悔しているのでは?そんな思いで押しつぶされそうになるわけですが、そこら辺はとても良く描かれていて、桐谷さんの目の演技がとても良い。

その中で常に中心となってゆくのが『ゴミ屋敷』

このゴミ屋敷が役所、近所、本人、主人公、そして主人公の初恋の相手と絡み合ってゆく事になる。予測不能と言われているようですが、予測不能と言うよりは急にハンドルを切って一気にサスペンスに向かったと言うべきかな。なので予測不能ではなく、急すぎて付いていけないって印象かな。私はそんな細かい事は気にしないので急ハンドルに食らいついていきます。

あ!あ!あ!と言う小気味よい伏線回収と答え合わせがラストに待っているので観やすくてわかりやすいし、人間の心理を突いた『開けたい』という感情を上手く使ったなぁと感じました。

個人的にサスペンスだと思って見なかったので、得した気分でした。

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