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絶景植物・ネモフィラ 花の名は。Vol.22

ネモフィラ。いまやこの国の老若男女、すっかりその名が浸透しました。小学生でも大半が知ってるほど。もう春の草花してはパンジーの次、くらいな勢いです。きっかけは、たぶん、間違いなく、絶景フォトグラファーのインスタ記事ですね。異論はないでしょう。後に出版もされました。

撮影場所は茨城県にあります。ここであえて述べる必要すらない知名度を誇ります。ひたち海浜公園です。2010年代の後半から、絶景スポットとして有名になり、あまりにも有名になりました。

同時期に絶景スポットとなり、シーズンに膨大な観光客が立ち並ぶ場所、花がありますね。栃木県、あしかがフラワーパーク。藤、フジです。フジはもともと庭木や公園の藤棚で親しまれていたので、ネモフィラより知名度はありました。

ネモフィラに関しては現在、日本中の公園、緑地、植物園、個人でも真似をして、プチ絶景バブルの様相です。一方でフジは、栽培しようとなると敷居が高く、栽培してみると咲かないことが多い難物なので、栽培も含めたブームには至らず。

恐るべしはネモフィラ。一年草なので毎年、種をまくか苗を植える必要があるものの、栽培は難しくないです。

ネモフィラには和名があります。誰も言いませんが。瑠璃唐草、ルリカラクサです。聞き慣れない学名より、日本語の和名が浸透しそうなところですが、ネモフィラはなぜか、ネモフィラが通ってしまいました。ルリカラクサって、イメージとして、フルクサイ? 唐草模様とか。絶景にはちょっとね。

一番、多く栽培されているネモフィラは、空のような青色の、中心部分が白い、インシグニスブルー。この名も、ある程度認知されてます。ネモフィラ属に何種かあるうちの、メンジェシー種。あれ。メンジェシーなのにインシグニスとは? インシグニスは変種名、またはシノニム(異説)の種名で通り名となっている模様。

メンジェシー種には白1色のスノーストーム、黒に近い青紫に白い縁取りのペニーブラックがあります。いずれもインシグニスブルーより花が小さめ。それぞれ変種扱いのようですね。

インシグニスブルーに次いでよく栽培されているネモフィラの品種は、マクラータ。こちらは薄い青紫色地に、濃い同系色の点々が入ります。種のレベルで別に分類されています。マクラータ種、和名も別にあり、紋唐草、モンカラクサといいます。ルリカラクサ同様、まず、耳にすることはありませんね。マクラータか、英語名のファイブスポットのいずれかで通ります。

栽培され、目にする機会が多いネモフィラは、圧倒的にインシグニスブルーです。本当に、春の空の色、そのものです。オオイヌノフグリの青と同色とよく言われます。それには私も同意します。

ひたち海浜公園では、晴れた日には空を背景にして、それはもう、青の世界です。

ネモフィラをふんだんに。山下公園の花壇展にて。

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新井裕之(StudioA)
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