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生成AIで写真をイラストに #02

画像生成AIの活用法-その2

前回は、フォトショップの「生成塗りつぶし」機能を使って「白背景の写真」を水彩画風の挿絵に変換する方法を解説しました。制作方法に関しては、下記の記事を参考にしてください。

今回は、背景のある写真を使って、水彩画風のイラストを画像生成するコツを紹介します。


AIが水彩画に変換する時の解釈を想像する


水彩画の魅力は、やさしい表現です。マーブル柄など水彩画の特徴を活かせる背景のイメージを選ぶと良いでしょう。AIが水彩画に変換する時の解釈を想像することが大切です。

マーブル柄を水彩画風に変換

下の作例は、フォトショップの生成AI機能を使ってマーブル柄背景のイメージを水彩画風に変換したものです。水彩画の特徴を活かした、味わいのあるイラストに変換されました。

マーブル柄背景の元画像
生成画像:味わいのある水彩画に変換


水彩画に適した画像を選択する


AI画像生成機能の効果を最大限に引き出すためには、水彩画に適した画像を選択することが重要です。シンプルで分かりやすい被写体の方が、複雑な構図よりもやわらかな質感に適していることがあります。シンプルなモチーフを選ぶことで、より面白い結果が得られる可能性があります。

さらに、アンティーク調のオブジェクトを使用することで、ノスタルジックな雰囲気を演出することができます。このようなオブジェクトは、水彩画特有の表現力を引き立て、より魅力的な作品を生み出すのに寄与します。

選んだ画像や被写体によって、AIが生成する水彩画のクオリティが大きく異なることに留意しましょう。被写体の特性や構図、色彩などが水彩画に適しているかどうかを考慮し、アクシデント的に生まれる結果を楽しみましょう。

元画像
画像生成AIで水彩画風に変換


画像生成する前にひと手間


さらに、印象的な水彩画に仕上げるために、変換前に元の画像に手を加えることをおすすめします。

まず、水彩画の特徴である明るく、やさしい色調を強調するために、明るいトーンに補正しましょう。特にハイライトの明度を極端に上げることは効果的です。写真では「白とび」になるかもしれませんが、水彩画では下地(紙の色)を活かした「ハイライト」として表現できます。

また、直線ではなく、ラフな縁取り(ぼかしも含む)を加えることで、水彩画特有のエッジ効果を引き出すことが可能で、より自然でアートな印象を与えらます。加える手法によって、写真とは異なる表現が生まれるため、試行錯誤を通じて最適な調整を見つけることが重要です。

前出の画像を変換前に明るく補正し
ラフなエッジを施す
水彩画風に変換(不透明度:70)
水彩画風に変換(不透明度:60)

不透明度による画像生成の違いについては、前回の記事『生成AIで写真をイラストに #01 』を参照してください。

まとめ


今後、AIによる画像生成技術は飛躍的に進歩することは疑いようのない事実です。これらの技術を創造性を持って上手に活用した、新しい表現方法が求められる時代になるでしょう。クリエイティブな感性が、こうした技術革新との共演によって新たな次元に広がり、感動や共感を呼ぶ作品が次々と生み出されるこにワクワクしています。


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