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1/1000車模型 量産までのみちのり

私が作り続けている橋の模型は、1/1000の縮尺で、添景で人と車を置くことにこだわっています。
米粒大の車模型を沢山作ってストックしておきたいわけですが、1ヶ月以上の試行錯誤を経て、ようやく量産の道筋がついたので、それまでの試行錯誤の日々をふりかえります。

かつては、紙に車の型紙を印刷し、頑張ってスチレンペーパーに貼って作っていました。目の衰えととともに一つ一つ手で作るのが辛くなってきたので、機械などで量産する方法を模索していました。

若戸大橋の模型の時に作成した車たち。
10個も作ると心が折れてきます。

結論は「2㎜のアクリル板をレーザーカッターで抜く」です。以降はここに行きつくまでの試行錯誤を振り返っているので、興味のない方はここまでで大丈夫です。

レーザーカッターで2mmアクリル板が綺麗に抜けました。
今後の課題は以下の2点

1.完全にレーザーが抜けてなく、抜くのに人力が必要
⇒パラメータのさらなる見直しが必要

2.2㎜ということは,1000倍の実サイズは2mと中途半端。
⇒乗用車は1.7m、大型車は2.4m
⇒1.7mm、2.4㎜のアクリル板ないかな。。

以下は、ここに至るまでの失敗談


最初にセリアのプラ粘土で模型の原型を作成。
これをお湯丸君という熱で柔らかくなる粘土で型を起こし、レジンで複製しようと試みたのですが。。
そもそもお湯丸君は型どりのための素材ではないので、正確に抜けず、話になりませんでした。

プラ粘土を切って削って原型を作成。
タイヤのでっぱり部分かなり苦労しました。
最初の型どり素材は、セリアのお湯丸君
練ってつぶして原型を押し当てて型を作り、レジンを流し込んでみましたが。。
正確じゃないし、バリが沢山出来るしで、ダメダメ。

次に出会ったのは、クラフトショップで見つけた「型想い」という商品

990円もしたので期待が膨らみます(右はプラ粘土の原型)
多くの型を1回で取るため、原型をプラパンの上に綺麗に並べて接着
出来上がったレジン型
角の部分が丸くなってて嫌な予感
ともあれレジンを入れて。。
紫外線照射
ワクワクしながら型抜きしたらなんだか違う。。
角が丸すぎて、車だか何だかわからない。。

ここまでやって、この小ささでレジンキャストは無理ということに気づく

で、いろいろ検索して見付けのが、歴史的建造物を活用し、官民一体で生まれた「エンジニアカフェ」という素敵な施設。エンジニアの研鑽という目的であれば、無料でワークスペースを使わせていただけるだけでなく、1日2時間以内であれば、施設地下のレーザーカッターや3Dプリンターも無償で使わせてもらえます。
ここで、2㎜のアクリル板をレーザーで抜くというアイデアが閃きました。


カット直後の状態
焦げている部分は、パラメータ(強さ、スピード等)の試行錯誤の跡
結局完全には抜けておらず、手で押し出して抜くことになりました
完成!
これだけ作って、実際レーザーで切ってる時間はものの数十秒でした。
レーザーカッターさまさま!



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