Kの向くままにおススメ映画『自由の幻想』ネタバレあらすじ感想日記
こんにちは。結構自由人なKです。今回は『自由の幻想』。一言で表すと「自由の功罪を問う映画」です。
こんな人におススメ
要注意点まとめ
こんな映画です
本作では主人公が存在せず、登場人物が目的地に達した時点で違う人物にフォーカスが移り、先程の登場人物は二度と出てきません。解り易く言うと、リレーのバトンタッチの要領でお話が進んでいきます。
一般的な群像劇を《並列》と表せば本作は《直列》、という事になります。毎度ながら例えが上手いな(いつもの自画自賛)。
Kの最も敬愛するブニュエル監督ですが、奇しくも敬愛する漫画家 吉田戦車との共通点が浮かびました。
ブニュエル監督も作品群から判断するに根底は同じと思いますね。もし映画館で観た場合、人に依っては笑って良い場面なのか周りの反応を確認しながら鑑賞する事になりそうです。
もう少し詳しく
■1808年 スペインのトレド。ナポレオン軍に盾突く民衆が銃殺刑にされており、彼らは死に際に「自由くたばれ!」と叫んでいた。
■、、という本を公園で読んでいたあるメイド。その主人アンリの娘は公園で怪しい男に猥褻な写真を貰う。娘をしっかり看ていなかった事でメイドは解雇。アンリは体調に異変を感じており近医で診てもらう。
■そこの看護師は父の容態が悪化した為、休暇を貰い帰郷する事に。途中、泊まったモーテルで神父たちとポーカーやSMパーティを愉しんだ。
翌日、出発の際にモーテルの客の一人を同乗させる。
■彼は警察学校の教官で、その日の講義では彼の体験談が語られた。
…まだまだ続きますが、もうこの辺でやめ。実は本作、ストーリーはどうでも良いのです。そしてコメディ部分は記載していない為(というか文章では説明できぬ)ネタバレには当たらないと思います。
観た後はこんな気分になりました
冒頭とラスト(近代と現代)で「自由くたばれ!」と叫んでいたのは不自由に反発した人たちです。いつの時代も自由を求める精神は一緒。監督も制作上色々な自由を規制されたはずです。しかし、公開できるレベルまで妥協して、しかもメッセージを保つのは大変な事。ではそのメッセージとは、、「自由と秩序はどちらが尊いのか?」て事かな?
その辺を歩いている人を射殺するのは自由か?法律は守るべきか?神父が酒や煙草やギャンブルをやるのはいけない事か?そんな彼らもSMプレイに関しては罪だと認識していたようです。
結局《自由》とは、人がそれぞれ心に持っているルールに囚われない部分の事を言うのだと思います。《自由》と一括りで言っても、その中身は人それぞれ違うのです。
この理論より、規則や常識や良心に囚われない人の方が自由度が高いと言えます、当然ですけどね。《自由》って言葉は魅力的に聞こえはするけど実は功罪相半ばなのではないでしょうか。
…そんで最終的にKは本作を観てどう思ったのかというと、
「秩序や道徳も自由と同じくらい大事だよね」
ていう事でした。道徳があるから自由が成立し、自由の為に秩序があるのです!…って、ありきたりの感想になりました、こんな突飛でカオスな映画なのに。。
心に残ったセリフ
凱旋門の写真を見て猥褻だとは、、感じ方は人それぞれ自由ですけどね。
しかし、その凱旋門、よーーく見ると段々と猥褻に思えてきた。いや、猥褻というか、生命の誕生の神秘というか…。。
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