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Kの向くままにおススメ映画『銀河』ネタバレあらすじ感想日記

こんにちは。無神論者のKです。今回は『銀河』。一言で表すと「篤信者を挑発する映画」です。



こんな人におススメ 

無神論者
シュールコメディを理解できる人
ブラックジョークが好きな人


要注意点まとめ 

▲信仰心の篤い人は不快に感じるかも(特にキリスト教徒)


こんな映画です 

パリからスペインの聖地サンチャゴ デ コンポステラを目指すジャンとピエール。銀河を辿るのにも例えられる、不思議な巡礼の道程のお話…。


もう少し詳しく 

先ず、ブニュエル監督がどんな人か知らないと本作を理解しにくいかもしれません。簡潔に言えば《無神論者》、そして《皮肉屋》。この映画は終始宗教の矛盾とか滑稽さを展開するロードムービーです。


観た後はこんな気分になりました 

ブニュエル監督 :「神に誓って言おう、神は居ない!」

監督ほど皮肉屋ではありませんが、Kも同じく無神論者であり宗教に対して多少の疑問があります。
例えば、キリストは一人なんだから本来異端宗派なんて無いはずでしょ。宗派とか教理が多数あるのはおかしな話。キリストが死んだのを横目に、賢しい神学者が勝手に解釈して「自分が正しい」と言ってる(神学者ならまだしも単なるインフルエンサーの場合も多々)。
宗教同士の争いも悲しいけれど、宗派同士の争いはより不毛。宗教に救われる人も勿論いるけど、害を被る人や民族の方が目立つ気がします。信仰心の低い日本は宗教的には割と平和だぞ。
 
ラストはキリスト自身が「争いを起こす為に来た」と言ってる事から(しかもサタンを連れている!)、本作のメッセージは上記Kの考えと同じで間違いないでしょう。
要するに、「宗教って争いを起こす為にあるんじゃないの?」て事。

ただし、本当に信仰心の篤い人ならこんな悪ふざけ映画にいちいち挑発されてはいけません。それこそ無神論者ブニュエル監督の思うツボ。
本作を観て憤りを感じた人はカトリック修道会(イエズス会)を見習いましょう。彼らは何故だか本作を評価しているそうですよ。それが本当ならジョークの解る素敵な教徒ですね。みんなそんな風に理解があるなら(他の派閥を認める人たちなら)宗教間の争いは減るのにな、って思います。


心に残ったセリフ 

全編にわたり名言・迷言の宝庫。

ジャン :「雷が怖いのか?祈っても無駄さ。」
 
ピエール :「何故?」
 
ジャン :「神を信じてるのか?」

いやいや、アンタら今聖地巡礼してるでしょ。そもそもから矛盾。矛盾どころか冒頭からラストまでいろんな悪魔の助けを借りて巡礼を成し遂げる二人。クレイジーだ。


司教 :「そなたを刈って粉に挽き、練って焼いたのは私ではない。そなたを苦しめた者どもは、そなたと同じ苦しみを受けよう。」

異端の司教がパンを食べる時に唱えるお祈りなのだが、、アンタ、一体何教なの?こういった訳の分からん異端の者がどんどん出てきます。序盤で聖母マリアがパンを練っていたのも芸が細かい!


ラマルチーヌ学園長 :「子供たちの可愛いプロローグをお聞きください。」
 
シルビちゃん :「神が我らに与えたもうた肉を汚れたものとし、禁欲の為でなくとも食べないと言う者には呪いあれ!」
 
保護者たち :「呪いあれ!!」

一体何教??菜食主義者は異端なのか?コレはただのブラックジョークではありませんね。神や宗教についてまだ理解できそうにない子供たちに謎の教理を教え込んで言わせるという、よくよく考えると恐ろしい事です。
 
その他、笑える(苦笑)ジョークから笑えないジョークまで盛りだくさん!
無神論者も篤信者も、おおらかな気持ちで仲良く観ましょう。


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