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2015年10月の記事一覧
『エリジウム』 感想
余命五日の貧乏人がスペースコロニーを目指す映画。
ニール・ブロムカンプのビジュアルセンスは大傑作『第9地区』からなに一つ変わっていなく、それ故に素晴らしい。
この人、本当に貧民街描くのがうまいし、本人も好きなんだろうな。
特に不法移民下請けのスパイダーのアジトの描写が超カッコ良くってテンション上がった。いいぞいいぞ!
昔はワルだったマット・デイモンが終始眩しそうな顔しながら今は真面目になった
『讐 〜戦慄編』『讐〜絶望編』 感想
女子高生が女子高生に殺されたり殺したりする映画。
白石晃士監督お得意のPOV方式で撮影されている第一部では、有名進学塾の教室に殺人鬼と化した女の子が襲撃に来るところから始まります。
アイドル映画だからと言って舐めてるとその容赦のない暴力描写に緊張感が高まる。
金槌一本持った可愛い女の子が躊躇なく頭とか顔とかガツンガツン殴ってくるから恐ろしいです。
で、第一部では金槌少女に命を狙われた優等生
『RUSH /プライドと友情』 感想
F1を通してお互いの人生を理解して行く映画。
元々『スノーピアサー』を観ようと思ってたんだけれど、雪で電車が遅れまくり、丁度良い時間の上映がこれしかなかったので、観た。
そしたら、予想以上に良い映画でした。
ハントは、悪ぶっていていつ自分が死んだって良い、と周囲には豪語してるんだけれど、本当は死を誰よりも恐れている。それは、彼がレース直前になるとゲーゲーゲロを吐くのでわかる。
ライバルのニ
『香港国際警察/NEW POLICE STORY』感想
憎たらしいガキ相手にジャッキーが振り回される映画。
ジャッキー・チェンの映画はいずれも、最高か、やや最高、のどちらかしかないのでそのつもりで参考にして下さい。
冒頭からいきなりジャッキーがふらふらしながらゲーゲー吐いているので、「こんなジャッキーが観たくて再生ボタンを押したわけじゃないのに!」という気分になるが、それにはもちろん訳があって、ジャッキーは一年前のある事件で心が折られてしまったから
『ジュラシック・ワールド』感想 ※ネタバレあり
恐竜が人を喰う映画。
歌舞伎町のTOHOシネマズで、生まれて初めてMX4Dで観てきました。
マイケル・クライトンの原作小説『ジュラシック・パーク』からそうだったのですが、テーマは一貫して、「自然に逆らうと大変な目にあう」であり、今作もそいつを十二分に味わわせてくれたのでした。
そもそも、絶滅してしまった恐竜を現代に甦らせる、というのが無謀なのですよ。
パークのオーナーなんかは、「人間の小
『キックアス2 : ジャスティスフォーエバー』感想 ※ネタバレあり
キックアスとヒットガールが、悪者をブッ殺す映画。
まー最高でした。
続編映画として百点だし、3への布石もバッチリ。
なにより、前作からの大きなテーマである、「マイノリティの反逆」が、ここまで痛快且つ燃える展開で描かれてる映画は最近では希少なのではないだろうか。
いや、俺が映画観てないだけかもしれんけど。
とにかく、ヒットガールの「異端児だった自分の受け入れ」が、あんな凄まじいレベ
『狼の死刑宣告』 感想
お父さんが悪い奴らにお仕置きする映画。
『SAW』で鮮烈なデビューを果たしたジェームズ・ワンが、俺は一発屋じゃないぞ! と意気込んで作った(と、思う)バイオレンス映画。
シンプルな物語ながらもケビン・ベーコンに感情移入させる丁寧な演出が素晴らしく、特に、善良なスポーツマンだったお父さんが初めての殺人を犯したシーンとその後の手を洗うシーンには胸がつまる。
勿論理由はどうあれ、人を殺す事はダメな
『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』 感想 ※ネタバレあり
12軒のパブ巡りをやってるうちに、地球の危機に立ち向かう映画。
エドガー・ライト、サイモン・ペグ、ニック・フロストの最強三人組による『コルネ三部作』のラストは、これ迄と趣向を変え、サイモン・ペグがニック・フロストみたいな役をやることによって、物語の幅を拡げた傑作。
ゲイリー・キングは、高校時代の仲間と20年前、冴えない地元・ニュートンヘイヴンのパブ12軒を制覇する、パブクロールをしようとし
『ザ・レイド 2 : GOKUDO』 感想
前作の2時間後から始まる続編。
シラットの達人の警察官がバッタバタと敵を倒したり倒されたりする映画。
劇場公開されてるR15版で鑑賞。立川シネマシティ2にて。敵が千人位いる(誇張)ビルに機動警察達が乗り込むだけ、という単純明快な物語の前作から一転、マフィアとヤクザと潜入捜査という入り組んだ物語になり、随分骨太になった今作。
まずは前作『ザ・レイド THE RAID』について書かせてもらうと