すぐに見直して!脳疲労を招く食生活の乱れ
みなさんこんにちは。
現代の多くの方が抱えるお悩みの1つ「疲れ」。その根本にある「脳疲労」についてお話をしてきています。
脳疲労を改善し、慢性的な体のおもだるさから脱却するためには、
▪️酸素
▪️感覚
▪️栄養
の『脳の活性化3要素』を最適化することが必要。
脳と酸素にまつわる「呼吸」についてはこちらの記事をどうぞ↓
脳の活性化に必要な「感覚」についてはこちらの記事をどうぞ↓
脳疲労を招く「過剰な視覚情報」についてはこちらの記事をどうぞ↓
今回は「すぐに見直して!脳疲労を招く食生活の乱れ」と題して、脳疲労を招く食生活の問題点についてご紹介していきます。
食生活の乱れが脳疲労を引き起こす
これまで脳疲労を引き起こす原因として、
・呼吸の乱れ
・運動不足による感覚情報のインプット不足
・過剰な視覚情報のインプット
等をご紹介してきましたが、これらと並んで「食生活の乱れ」も脳疲労を引き起こし、慢性的な疲れから抜け出せなくなる原因の1つです。
実際、「しっかり寝ているはずなのに疲れがとれない」「常に体がおもだるい」といった悩みを抱えている方に食生活についてお伺いすると、ほぼ例外なく次の2点のいずれかの答えが返ってきます。
▪️朝食を食べない
▪️好きなものや決まったものしか食べない「偏食」
いずれも脳疲労を招き、慢性的な疲労や体の不調を招く原因になる食習慣です。以下、これらの食生活が脳と体にどのような悪影響及ぼすのかをご紹介していきます。
朝食を食べないと脳はエネルギー不足に陥る
朝食を食べないことのデメリットは沢山ありますが、脳との関係で言えば「エネルギー不足に陥ってしまう」ことが挙げられます。
脳は一部の例外を除き、炭水化物や果物などに含まれる「ブドウ糖」を唯一のエネルギー源としています。このブドウ糖は体内に大量に貯蔵しておくことはできません。そのため、欠食してしまうとすぐに不足してしまいます。
エネルギー不足は集中力や作業効率を低下させる
実は朝の脳は一般的に思われているよりも、かなりエネルギーが欠乏していると言われています。と言うのも、夜寝ている間にも脳は働いているからです。
そのため、朝食で炭水化物などを食べることで脳にエネルギーを供給すること必要があります。
朝食を食べなくても「お腹が空く」程度の認識の人は多いですが、脳がエネルギー不足のままでは当然日常生活のパフォーマンスは低下し、
▪️イライラする
▪️集中力が低下する
▪️仕事や勉強などの作業効率が低下する
などの原因になります。
偏食で栄養が偏り、脳に必要な栄養素が不足する
朝食を食べないことに加え、意外と多いのが「好きなものや決まったものしか食べない偏食」です。これも心当たりがある方はいらっしゃるのではないでしょうか?
また、忙しくて時間がないからと「パンだけ」「おにぎりだけ」といったいわゆる「単品のみの食事」で済ませてしまうという人も多くいらっしゃいます。
このような偏食の最大の問題点は「脳の活動に必要な栄養素が不足して疲労状態に陥る」ことです。
ブドウ糖だけじゃない!脳に必要な様々な栄養素
先ほど「脳はブドウ糖を唯一のエネルギー源としている」とご紹介しましたが、それ以外にも様々な栄養素が必要です。
▪️タンパク質
タンパク質と聞くと、筋肉や皮膚の材料となるイメージが強いですが、実は脳にとっても重要な栄養素。タンパク質が不足すると、セロトニンやドーパミンといった神経伝達物質が作り出せなくなり、集中力の低下や気力の低下を招きやすくなります。
▪️ビタミンB群
ビタミンB群はエネルギーの代謝に深く関わるほか、その他にも脳内の神経伝達物質(ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなど)の生成にも関与する栄養素です。
ビタミンB群には複数の種類があり、代表的なものには以下の通りです。
▪️ビタミンB1:ブドウ糖をエネルギーに変換したり、神経の情報伝達に必要。不足すると疲労感や倦怠感、食欲不振などの症状のほか、集中力が低下したり、イライラ、不安などの症状を引き起こす。
・ビタミンB1が多く含まれる食品:肉類、魚類、豆類、穀類、種実類
▪️ビタミンB2:脂質、タンパク質、ブドウ糖をエネルギーに変換するために必要な栄養素。
・ビタミンB2が多く含まれる食品:肉類、魚類、豆類、海藻類、野菜類、種実類、卵類
▪️ビタミンB6:タンパク質などをエネルギーに変換するために必要なビタミンであると同時に、神経伝達物質の合成にも関与している。不足するとセロトニンやドーパミンが減少し、不眠や集中力の低下を引き起こす原因になる。
・ビタミンB6が多く含まれる食品:赤身の魚類、肉類、ニンニク、ピスタチオ、ドライバナナ、ドライトマトなど
▪️ビタミンB12:末梢神経を構成する核酸やリン脂質を増加させる役割を担っていて、神経を修復する作用もある。
・ビタミンB12が多く含まれる食品:貝類、魚類、肉類、海藻類
▪️ミネラル類
ミネラルは身体を構成する主要な4元素(酸素、炭素、水素、窒素)以外の元素の総称で、鉄、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、カリウム、リンなど多くの種類があります。
それぞれの働きについてはまた別の記事でご紹介しますが、ミネラルの主な働きとしては、
▪️骨や歯などを構成する
▪️血液、ホルモン、酵素を構成する
▪️細胞内液や細胞外液の循環を一定に保つ
▪️神経・筋肉が正常に機能する働きに関与し、興奮を鎮める
▪️体液に溶けてpHや浸透圧を調整する
▪️タンパク質などと結合して働く、酵素を構成する成分になる
などがあります。
ミネラルは体内では合成できないため、食事や飲み物などから摂取する必要があります。そのため朝食を食べなかったり、偏食が著しかったりすると不足しがちに。
特に全身に血液を運ぶ役割を担う「鉄」が不足すると、脳内の酸素が不足し、疲労を感じやすくなったり、立ちくらみなどの症状を引き起こします。
▪️脂質(コレステロール)
摂り過ぎると健康に悪いイメージのある脂質ですが、実は不足し過ぎも健康に悪影響を及ぼします。
特に脂質の中でもコレステロールはストレスに対抗するために分泌されるホルモンの材料になります。そのため不足すると、ストレスを感じやすくなる他、脳の機能が低下すると言われています。
まとめ:身体は食事で摂った栄養素ででき、動いている
今回は「脳疲労を招く食生活の乱れ」と題して、
▪️朝食を食べない
▪️偏食
の2つの問題点をご紹介してきました。
「衣食住」という言葉があるように、食生活というのはまさに生活のど真ん中。そのためご自身が慣れた食生活の問題点をご指摘すると、眉をひそめる方も少なくはありません。
しかし忘れないでいただきたいのは、「私たちの身体は食事で摂った栄養素ででき、動いている」ということです。
建築物は材料がなければ建てることができませんし、自動車は燃料がなければ動かすことはできません。
それは身体も同様で、「きれいで健康的な身体」を手に入れるには運動やストレッチ、マッサージなどのセルフケアだけではなく、身体の材料や燃料となるバランスの良い栄養素が不可欠なのです。
慢性的な疲労やだるさを改善し、健康で快適な生活を手に入れるためにも、まず食生活の見直しから行ってみましょう。
具体的には、
▪️1食あたり炭水化物、肉や魚、野菜やキノコ、海藻類などバランスよく食材が摂れているか
▪️朝、昼、夕の3食がきちんと摂れているか
この2点を見直し、実行していただくことがオススメです。
次回からは、テーマ別に「慢性的な疲労や身体のおもだるさ」を改善する方法を具体的にご紹介していきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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