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【絵本感想】『 どろんこハリー 』
「 泥んこハリー、果たして家族は気づくのか?無邪気な冒険の物語 」
文:ジーン・ジオン
絵:マーガレット・ブロイ・グレアム
訳:わたなべ しげお
出版社:福音館書店
《 読書感想 》
白い体に黒いブチ模様のある犬、ハリーは、なんでも好きですがお風呂だけは大の苦手です。ある日、お風呂の準備が始まると、ハリーはすぐに察知し、大急ぎでお風呂ブラシをくわえて逃げ出しました。裏庭にブラシを埋めたハリーは、そのまま冒険に出かけます。
道を渡って工事現場や鉄橋の上で遊んだり、空き地で他の犬たちと鬼ごっこをして大はしゃぎしたハリーは、気が付くと泥だらけで真っ黒に! 白かった体がすっかり汚れてしまいました。そろそろ家に帰ろうと思い、急いで家に向かったハリーですが、汚れてしまったせいで家族は彼をハリーだとは気付きません。
ハリーは「僕だよ!」と伝えたくて、得意な芸を見せて一生懸命アピールしますが、誰も反応してくれません。家の人たちは家に入ってしまい、しょんぼりしたハリーは途方に暮れます。そんな時、ハリーはある事を思い出しました。
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この物語を読んで、ハリーの愛らしさや無邪気な一面に心が癒されました。例えば、お風呂が嫌いなハリーが、わざわざブラシをくわえて庭に埋めてから逃げ出す姿には、子供っぽいいたずら心が感じられます。その無邪気な行動に、「お風呂なんて絶対イヤだ!」という強い気持ちが表れていて、犬特有のかわいさがあふれていると思いました。
ハリーが泥だらけになりながら楽しそうに遊び回るシーンも、犬が好きな人なら思わず共感してしまうのではないでしょうか。犬は本当に自由で、楽しむときは全力で楽しむところが素敵だと思います。特に、ハリーが遊んでいる間に体が真っ黒になるまで泥だらけになってしまうところは、犬らしいおおらかさが表れていて、見ているこちらも一緒に冒険しているような気分になりました。
また、ハリーが家族に「僕だよ!」と伝えようと懸命にアピールする姿には、犬の純粋でまっすぐな性格が表れていて、読んでいてとても微笑ましかったです。人間と違って言葉が話せない犬たちは、行動や表情で気持ちを伝えるので、そのひたむきさが愛らしいと感じます。ハリーが一生懸命に自分を分かってもらおうとする姿を通して、犬の持つ無邪気さや、飼い主に対する愛情が改めて感じられました。
この物語を読むことで、ハリーのような犬の可愛らしさや純粋さに改めて魅了され、犬がいる日常の温かさや楽しさも思い出しました。
実は…私も小さい頃、母の実家近くの小川や田んぼに入って泥んこになっていた記憶が、なぜか今も残っているんです。
楽しくて夢中になったあの感覚は、時間がたっても忘れられません。
この物語のハリーも、まるでそんな無邪気な気持ちをそのまま表しているようで、心がほっこりしました。
どうして子どもは泥んこになるのが好きなんでしょうね?
絵の愛らしさとテンポの良い語り口が、さらにこのお話の魅力を引き立てていて、とても素敵な絵本でした。
皆さんも、この絵本でハリーと泥だらけになって無邪気な冒険してみませんか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
■ ネットでの感想
今年の204冊目。#読了 ジーン·ジオン/どろんこハリー (1956)
— Moonstone, The (@Kohsg23) March 15, 2024
お風呂嫌いのいたずら犬ハリーの1日を
描いたロングセラー絵本です。
白い犬のハリーはどろんこに汚れたのに
お風呂嫌いで真っ黒のため飼い主たちに
気づいてもらえません。
困ったハリーはある行動にでます――🐈⬛#読書 pic.twitter.com/dIdLnerTYh
<動物の絵本の感想文>
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