Extra Issue: Thunderbolt 3 ポートに USB 3.2 Gen 2x2 規格の機器をつないだ時の転送速度は？
こんにちは！Stroll & Snaps のリッキーです。
日常の中で出逢った艶＆近場で見つけた魅力を撮ってます。
Mac mini (M1, 2020) の Thunderbolt 3 ポートに外付けストレージをつけることにしました。
最近、USB 3.2 Gen 2×2 規格の外付け SSD がわりとリーズナブルに入手できるようになってきています（2023年11月時点）。
惹かれます。
ここでひとつ疑問が。
Thunderbolt 3 ポートに USB 3.2 Gen 2x2 規格の機器をつなげた時にどの程度の転送速度が出るのか？
巷の情報から Thunderbolt 3 の USB 各規格に対する転送速度についての互換性をまとめてみると、ざっくり以下のような感じになっているようです。
「USB 3.2 Gen 2x2」のところがどうもよくわかりません。。
Thunderbolt 3 の転送速度が 40Gbps（理論値）なのに対して、USB 3.2 Gen 2x2 の転送速度は 20Gbps（理論値）。単純にこの数字だけを見ると、USB 3.2 Gen 2x2 の規格に見合った速度が出る（Thunderbolt 3 に上位互換性がある）ような気がしますが、実測＆記事化されたものになかなかたどりつきません。
実際に測ってみることにしました。
Kingston XS2000 External SSD
Kingston XS2000 External SSD を入手。
USB 3.2 Gen 2x2（デュアルレーン）
Up to 2,000MB/s read, 2,000MB/s write
羊頭狗肉を回避
偽物をつかまされるリスクはできるだけ低減すべし。
どのように「本物」と判断するか？
偽造防止技術
SSD 本体裏側のステッカーに青い円形の特殊な印刷（？）が施されています。公式ウェブサイトによると、Phantom Technology という偽造防止技術らしい。
人の顔のような意匠が見えます。微妙に怖い（笑）
光源を動かした時に意匠の見え方が変化するようなら、「本物」と推定していいかと。
ホログラムに似たソリューション。秒で真贋チェックできます。
なお、ステッカーに ”Warranty Void If Removed（剥がした場合、保証は無効とする）” と書かれています。このステッカーは剥がさないように。
データ転送速度の測定
「本物」の推定が働いたところで、データ転送速度を測定。
まず、「対照」として Kingston の XS1000 を測定することにします。比較的よく見かける USB 3.2 Gen 2（10Gbps，理論値）です。
Kingston XS1000 External SSD の測定（対照）
Kingston XS1000 External SSD
USB 3.2 Gen 2（シングルレーン）
Up to 1,050MB/s read, 1,000MB/s write
測定（１回目）
ケーブルも含めて Thunderbolt 3 環境にしたうえで測定します。
測定（２回目）
XS1000 の公称速度の約 9 割の速度が出ています。
Kingston XS2000 External SSD の測定
本番。
上と同様、Thunderbolt 3 環境で測定します。
測定（１回目）
測定（２回目）
XS1000 とほぼ変わらない測定値となりました。
考察
USB 3.x ベースで小型＆高速のストレージを持ち歩く必要がある場合、USB 3.2 Gen 2x2 は魅力です。
ただ、Thunderbolt 3 が USB 3.2 Gen 2x2 に対して転送速度についてパーフェクトな上位互換性を有するかというと、必ずしもそういうわけではなさそうです。
上の測定値は「Thunderbolt 3 ポートにつなぐ外付けストレージを USB 3.2 Gen 2x2 にしたときに、ポートの能力（理論値 40Gbps）がストレージの規格（理論値 20Gbps）を上回るにもかかわらず、ストレージ側がオーバースペックになる」という、（古典的なボトルネック概念ではちょっと理解しにくい）ややこしい現象が起きる可能性を示唆しています。
ちなみに、Thunderbolt 4 については、Kingston のウェブサイトにベンチマークの結果が掲載されています。Thunderbolt 4 ポートにつないだ場合にも、この「ややこしい現象」が起きることが示唆されています。
Thunderbolt ポートで高速度を追求するなら、Thunderbolt で揃えるか、（互換性を見きわめながら）USB4 機材でいくのがいいかと。
※本記事は、著者が独自に収集した情報に基づいて個人的見解・感想を述べたものに過ぎず、記載された情報の正確性に関して何ら保証しません。各メーカーから公式に発表されている情報をご確認ください。
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ありがとうございます！精進します！