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いままでとこれからと〜unSea1周年の日〜

7月15日はunSeaの日である。
自分の中ではすっかりその意識が根付いているが、実は海の日にライブをやるのがまだ2回目ということに驚く。
ここ数ヶ月で足繁くリリイベに通っていたこともあって、もう数年は追いかけている気持ちになっていた。

渋谷のごみごみした喧騒の中にあるduo MUSIC EXCHANGE。
かつて初めて訪れたライブハウスがこのduoでのまなみのりさワンマンだったなあ、と懐かしい気持ちにもなる。
最前ブロックはVIP券用のため赤ベルトのパーテーションで区切られており、資本主義のラインだ…とぼんやり思う。(そのおかげで前方に空間ができて、思ったよりもステージの見晴らしがよかったりもした。)

1曲目が「詩空〜しずく〜」で始まると、unSeaのワンマンに来たことを実感する。
直近で通いつめたリリイベがまなみさんとみのりさんの2人体制だったこともあり、すっかり耳馴染みになった2人のハモリだが、この曲は「ワンマンが始まるよ〜」と語りかけてくれているようである。
1年前はこのあとに「シースルー」が始まったが、今回は「Rainy girl」と「Magic hour」が続く。いずれも5人体制になった日に初披露された曲で、1年前の記憶からの分岐を感じた。
その後のMCではやけにご機嫌なみのりさんが印象的だった。もしかしてお酒入ってる?と思わんばかりの陽気な声と動きで、あいうえお作文を挨拶代わりに発表。
んなで〜りのりで〜ズムにのってイェーイ、みたいな感じだった。うろ覚え。)
あとに続くメンバーがほぼ強制的に自分の名前であいうえお作文を発表する流れになり、みんながわちゃわちゃ混乱しながら挨拶する姿にとてもほっこりして温かい気持ちになった。Mionちゃんの「ん!?ん゛〜〜〜!!!」が全力すぎてかわいくて、「萌え」という感情を久々に思い出した。

そこから「願い」のフォーメーションに入り、みのりさんがジェスチャーで人差し指を立てながら、観客にも入りのカウントを叫ぶことを求める。デビューワンマンではどこでカウントを始めればいいかわからず、声がバラけてリテイクが入ったのはもはや良い思い出。
この曲はリリイベでよく聞いて、動画を撮ってTikTok用に編集する中で繰り返し聞いて…としているうちにどんどん好きになっていった曲である。
2番の冒頭「幼さが許した残酷は」という歌詞が特に好きなのだが、2人体制のリリイベでは主にまなみさん、ワンマンではMionちゃんが歌い、それぞれの歌い方によって同じ言葉でも響きが全然違って聞こえるもんだなあと思った。まなみさんの歌は過ぎ去りし過去のように聞こえ、Mionちゃんのそれはまだ今も少し引きずっている現在のように聞こえる。

そこから「グレーに溺れて」で昂った感情がクールダウンされ、続く曲「Be mine」(というらしい)は初めて聞く曲だった。
伴奏はピアノのみ、その上に重なるメンバーのハモり、それによって更にピアノとメンバーの多重のハモりが生まれてただただ美しかった。ひたすら旋律を追いかけて、気づいたら終わっていた。えっ、いつの間にこんな素敵な曲が生まれてたの!?
そのまま「それは僕を成さない」に入り、照明がオレンジ色に照らされた瞬間、抗いようもなくまなみのりさ「LAST」の記憶が鮮烈に蘇ってきた。
「LAST」では伴奏がピアノとチェロ(多分)のみの「できるなら…」から同じように照明が暖色に変わって「風蝉の灯」が始まった。曲調と演出がとてつもなく似ている。もしかして意図的に…?
まみりのこの2曲とこの流れが大好きすぎた私にとっては、既に「それは僕を成さない」が大好きということもあり、新曲も好きになる確定演出じゃん!と鼻息が荒くなる流れだった。
「それは僕を成さない」はあまりにも大好きすぎて、YouTubeに挙げられたリリイベ動画を何度も何度も見ている。ビデオテープだったら擦り切れてる。
その結果、イントロ部分のカウントで曲が分かるようになってしまった。ゆっくりめの「カン、カン、カンカンカンカン」と聞こえた瞬間に「それ僕だ!」と血管がぶわっと広がる感覚がした。
去年の2回のワンマンで聞いた時は儚げな印象があったが、しばらくぶりに5人体制で聞いたら重厚感がいつの間にか生まれていた。
「君がいない」という歌詞が繰り返されて、親しい人がいなくなったことを紡ぐ歌なのだが、今までは「いなくなってしまった悲しさ」の側面が強かったものが、今回は「いなくなった後の歩み」や「変わらない情景の美しさ」みたいなものの方が感じられるようになり、同じ歌詞なのに聞こえ方が大きく変わっていて驚いた。
聞き手側の私の心情に起因するところも大きいのだろうが、こうやって大好きな曲が大きく変幻した姿を見ることができて、このライブに来てよかった!という思いが強まった。
そしてとにかく冒頭のAoiちゃんをはじめとした伸びやかなハイトーンが気持ちいい!
初めて聞いた時よりもずっと伸びやかになった歌声に惚れ惚れとする時間だった。

その後の「シースルー」では5人体制だからこその円環のフォーメーションに、これが見たかったんだな〜と嬉しくなる。
久々に聞く「恋ハリ」(2人体制リリイベではなんか違う気がしてほぼやらなかったらしい)、知らぬ間に出ていた「Paint it!」、合間のダンスがAoiちゃんが楽しそうすぎて痺れた「ハイ sign」と盛り上がり曲が続いていく。
最後の「The Onder World」は、こちらもリリイベでたくさん聞いた曲。この日はスマホを掲げることもなかったので、ようやく思いっきりクラップやコールを入れることができてとにかく楽しかった!

本編終了後の閉幕アナウンスが流れたのちも続くアンコールの声には、これまた「LAST」の最後を思い出してしまい少し心がキュッとなってしまった。
あの時はもう二度とまなみのりさは現れなかったけど、今回はunSeaが「本当の最後だ!」と叫びながら再登壇してくれた。最後にもう一度歌った「ハイ sign」はとにかくアツくてとにかく楽しくてとにかくカッコよくて、アンコールってこんなに最高だったんだ…という気持ちを思い出させてくれた。

仕事でもプライベートでもうだうだと考えてしまう日々が続いている中、真っ直ぐに「楽しい!」に浸れるライブだった。ぐずついている気持ちに晴れ間が差した。

また、今年に入ってunSea曲の配信が始まったことも声を大にして感謝を伝えたい。
音源を聞きまくることで、unSeaの歌詞が好きだということを噛み締めてこのワンマンに行くことができました。
(なので新曲陣の配信も何卒お待ちしております…)

来年の海の日もunSeaに会いに行っていることを期待して。

▼擦り切れるほどに見ている動画。みかんさんには感謝しかない…


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