インファイトリー・レポート アーカイブレポート Note11:F-16

今回はF-16の解説をしていきます。

F-16はもともと、軽量安価の格闘機でした。というのも当時の米軍は脱ミサイル万能主義を掲げていました。そしてその第一弾としてF-15が開発されました。しかしF-15は機体が大型であり高価でもありました。戦闘機を海外に輸出したいアメリカにとってF-15はその素質はありませんでした。そこで軽量安価なF-16が開発されました。F-16はアメリカが運用する上でも、とある効果を発揮しました。それがハイローミックスです。いくら米帝といっても空軍戦闘機全てにF-15を割り当てられるほどの資金はありません。そこで米軍は戦闘機の数割を安価なF-16にすることで数と質の両立に成功しました。

機体は汎用性を重視されており、対空、対地、対艦と様々な任務に就くことが可能です。小型ということもあり、小規模の基地でも運用できる取り回しの良さもあります。また、小型軽量ということはその分、運動性能が高いということでもあります。F-15ほどではないにしても旧世代戦闘機であれば圧倒できる空戦能力を備えています。

ではなぜF-16は汎用性に長けているのでしょうか。兵器というのは役割、機体構造を単純化させるためにある分野に特化させたほうが良いのです。F-16は格闘機ですから空戦能力に特化させて対地、対艦攻撃能力は捨てたほうが良いのです。F-16が汎用性に長けている理由は本機がF-4の後継機であったことに起因しています。F-4が汎用機として対地、対空、対艦のあらゆる任務に就いていたわけですから、後継機であるF-16もあらゆる任務に就ける汎用性が必要だったのです。

F-16はその汎用性から多種多様な武装を使用することができます。固定武装にはバルカン砲があります。手持ち武装には汎用アサルトライフル、汎用ブレード、汎用シールドと米軍共通規格の手持ち武装は全て使用可能です。ミサイルは両肩端に近距離ミサイルのAIM-7サイドワインダーかAIM-9スパローを1発ずつ、肩上部には中距離空対空ミサイル、爆弾、対地ミサイルが最大4発、対艦ミサイルであれば最大2発装備することが可能です。

F-16はその汎用性の高さからあらゆる戦場で活躍しています。