インファイトリー・レポート アーカイブレポート Note13:Me132

今回はMe132について話していきます。

Me132は第二次世界大戦に旧ドイツ軍が開発した世界初の歩兵戦闘機、あるいはその原型とされています。機体構造は、胴体は航空戦闘機そのままであったり、腕が機関砲と一体化していたり、脚はランディングギア程度の能力しかなかったりと、現代の歩兵戦闘機からは大きくかけ離れています。また、当時では人型兵器を飛ばすことが難しく、その対応策として背部に巨大な飛行ユニットが装備されました。

武装としては両腕部に装備された機関砲2門のみで近接武器は装備されていません。腕部全体を機関砲としたことで、従来の航空戦闘機に搭載されていた30mm砲ではなく、戦車の主砲として使用されている75mm砲の搭載が可能となりました。このことによって、Me132は航空戦力としては破格の攻撃能力を得ることになりました。

しかし、初めての歩兵戦闘機ということで運用方法が確立されておらず、また、機体の操作系統が複雑なため、一般兵には扱えない代物となってしまいました。

数回の目撃情報があるものの、どこの国にも本機の交戦記録はなく、実際に戦闘に参加したかは不明となっています。