紹介したい本_『成瀬は天下を取りに行く』
主人公の一人である成瀬は、思春期特有の万能感を持つ少女のように見えますが、実はその行動力と気概は本物なのです。彼女は、凡人が思いついたけどやらなかった選択肢、Ifの世界を現実のものとしていきます。
もう一人の主人公、島崎の視点から語られる物語は身近で、でも忘れていた懐かしい感情を呼び覚ましてくれます。
いわゆる天才と凡才の二人。二人と西武大津店が関わることで、「あぁ、ひさびさに大津に行きたい」と滋賀県民でもないのに、滋賀県への郷愁があるかのように錯覚を起こさせてくれます。
作者の滋賀県大津愛と、二人の主人公の物語が見事に融合した本作品は、滋賀県大津の世界に導き、なんとも言えない読後感へ誘ってくれました。
これからの暑い時期にオススメの一冊です。
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