見出し画像

ファシリテーターとモデレーターの違いを考えてみた


前置き

ファシリテーターとモデレーターの違いとは何だろう。先日、交流会イベントを開催した後にふっと頭に浮かんだ。この疑問がいまだにモヤモヤと頭の中から消えない。何とかするためにアウトプットしたいと思う。

前提として、僕はファシリテーター、モデレーター両方、正確な役割を理解できていない可能性が高い。だからこそモヤモヤするのだろう。
そこで今までに参加したイベントで「ファシリテーター」と名乗っていた人、「モデレーター」と名乗っていた人はどういう動きをしていたのだろうかを考えてみた。イベント参加時のメモ書きや記憶から書き出して、比較してみたいと思う。

比較方法が記憶ベースになるため、根拠となる事実がない。有識者の人からすると「全然違うぞ」という内容になるかもしれない。
そこは「自分のモヤモヤを消すための言語化」なので、ご容赦いただきたい。「そう考える人もいるんだな」ぐらいの温度感でお読みいただけると幸いだ。


役割の違い:

ファシリテーターとモデレーターは、共にイベントやディスカッションの進行をサポートする役割を持つ人々のことを言うようだ。じゃあ何故名前が違うのか。役割の違いについて見ていこう。

ファシリテーターは、イベントやディスカッションの進行を円滑に行う役割だ。彼らは参加者たちの意見を聞き、ディスカッションを促進し、円滑に進めるための手法や方法を提供する。

モデレーターは、イベントやディスカッションの進行を管理する役割だ。彼らは参加者たちの行動やルールを守らせ、議論が公平かつ秩序正しく進行するようにする。


役割の違いの考察:

書き出して比べてみると同じようなことが書いてあって、正直よくわからなかった。ここで終わってはモヤモヤが消えないため、異なるワードだけを拾ってみたいと思う。

ファシリテーター:進行を円滑に行う、参加者たちの意見を聞き、促進、進めるための手法や方法を提供する

モデレーター:進行を管理する、参加者たちの行動やルールを守らせ、議論が公平かつ秩序正しく進行するようにする


ファシリテーターは、〇時間TVなどでのトレーナーが伴走しているイメージだ。一緒に走っているのだが、水を差し出したり、疲れて走れなくなったらマッサージしたり、と支援をするイメージである。

ゴール地点に辿り着くという明確な共通目的を達成する、ということが共通の意識としてあるように思う。
なんだかウェビナーや会議の記憶が浮かんできた。


モデレーターは、TVのMCのようであり、風紀委員のようなイメージだ。参加者たちに各ロール(役割)やルールを守らせることで進行する。会の目的が達成されることより、公平かつ秩序があることを優先しているように思う。

正解・目的が人によって異なるイベント、集まりなどの記憶が浮かんでくる。今回僕が開催させていただいた交流会イベントも、参加者の反応からは人によって目的が異なっていたように思う。

ここで記憶を更に呼び起こして、各役割の人がどういう行動を取っていたか、行動視点で見ていきたい。


役割の行動例:

ファシリテーターの具体的な行動は、会議やグループディスカッションでの進行管理をしていることが多いようだ。議題を元に話し合いのテーマを設定し、参加者が均等に発言できるように時間をコントロールしている。

また、議論が進むにつれて意見の違いが生じた場合には、うまくまとめたり合意形成を促進したりする必要がある。そのため、発言を促したり深掘りしたり、前提の確認をするシーンが見受けられた。

モデレーターの具体的な行動は、イベントの進行管理のようだ。TVのMCのような彼らは参加者たちの言動を注意深く観察し、イベントが雰囲気の良い形で進行することに注力している。ルールに反する行動や攻撃的な言動がないかを確認し、必要に応じて警告や削除などの措置を取っている。
何回かそういったトラブル的な対応をした所を見た記憶がある。

なるほど少しだけ理解が進んだように思う。
役割の違いで感じたものが更に言語化された印象だ。
直感は7割あっているらしい。知らんけど。


スキルの特徴

ファシリテーターには、コミュニケーションやリーダーシップのスキルが求められる。参加者と円滑な関係を築き、話し合いの進行をサポートするために柔軟な対応が必要だ。

モデレーターには、公平さや冷静さが求められる。参加者全員が平等に発言できるようにしたり、時に感情的な言葉遣いや攻撃的な行動をする人がいたら早急に抑える役割を担う。


スキル視点で特徴を比べてみて、モヤモヤがなんとなく見えてきた。
あぁ、ファシリテーターの方が何となくピリッとしているイメージを持っていたのだが、実はモデレーターの方がピリッとしている必要があるのだ。
何故そう思ってしまっていたのだろうか。

何となくの仮説だが、ファシリテーターとは仕事のシーンで出会っている印象が強い。一方モデレーターは、プライベートで参加するイベントなどで出会う印象が強い。この仕事とプライベートのイメージに引っ張られてしまっているのではないか。

気付く

ここまで言葉にしてみたことで1つ気付いた。
プライベートで参加するイベントの方が、うっかりやばい奴と会う可能性高いな、と。ここでのやばさとは、身の危険を感じるかどうかだ。PMとしての仕事でやばい奴に会っても、身の危険を感じることは少ないが、プライベート参加のイベントでやばい奴に会った時は、身の危険を感じることが多い。
そっとその場から去れるときは去ってしまう。

だからか。イベントに参加した人を守るために、モデレーターは秩序ある行動が求められるのだ。参加者全員が平等に発言できるようにしたり、時に感情的な言葉遣いや攻撃的な行動をする人がいたら早急に抑える役割を担う必要がある。そうしないと参加者が安心して会に参加し続けられないのだ。


そもそもやばい奴が来なきゃいいんだが、そうもいかない。わかりやすくやばい奴ならご退場願いやすいのだが、一番タチが悪いのが本人は何が悪いのかを理解していない悪意のない奴である。

こういった奴こそ個人的には本当にやばいと思う。悪意がある方が対処しやすいのだ。だが、わかりやすい悪さをしていないのだからご退場願うのも難しい。せめて秩序ある行動を促す。
・・・なんだかわかったような気がしてきた。

気づけばモヤモヤが無くなってしまったが、共通点と改めて違いを見ていこう。

共通点と改めて違いの確認

ファシリテーターとモデレーターの共通点は、どちらも参加者の意見やを調整する。意見の衝突が起きたときには調停に入り、会の円滑な進行をサポートするだろう。

違いは、各役割の焦点や対象にあるのではないか。
ファシリテーターは、主に会議やグループディスカッションなどの、直接的な対話が行われる場面で活躍する。ファシリテーターもグループの一員として参加し、グループとしての目的を果たすため、参加者と円滑な関係を築き、話し合いの進行をサポートする必要がある。

モデレーターは、主にウェビナーやセミナーといった不特定多数が関わる会において活躍する。モデレーターは、司会進行として参加者とは一線を画し、秩序を大事にする。目的がそれぞれバラバラな参加者全員が平等に発言できるようにしたりして、結果的にその会を有意義なものに導く必要がある。

結論

では結局どのような心構えでいればいいのか。共通の目的を達成したい場合はファシリテーターとしてのスキル・焦点を意識し、参加者と伴走するような気持ちで会に臨みたいと思う。

不特定多数が集まるが有意義な会を過ごしたい時は、モデレーターとしてのスキル・焦点を意識し、MC・風紀委員のようなスタンスで会に臨みたいと思う。


交流会の開催は非常に大変であったが、非常に学びが多かった。
「あぁすればよかった」「こうしておけばよかった」など挙げていくときりがないほど、多くの後悔と失敗もあった。だが後悔も失敗も交流会を開催したからこそ得られたものであり、次回開催する時は今回よりもっと良い会にできるだろう。

だが、何よりの収穫は、参加者のみなさんが楽しそうに過ごしている姿だ。あぁ、この風景が見たかったのだ。僕はこのためにこの交流会を開催しようと決意したのだと、その風景を見て初めて気付いた。

感慨深くて写真を撮るのを忘れていたことだけは悔やんでも悔やみきれないが、次の反省に生かしていこう。


最後に

あぁ言語化してみたらモヤモヤはどこかへ行ったけど、モデレーターとしてのスキル、もっと上げたい気持ちでいっぱいになった。
僕は知らない同士だった誰かと誰かを繋げて、その人達が仲良く笑っている姿を見るのがとても好きみたいだ。その光景をもっと多く見るためにもモデレータースキル、もっと上げよう。イベント開催スキルももっと上げよう。
がんばろう。がんばりましょう。がんばろうぜ。


最後に、交流会に参加してくださった方、本当にありがとうございました。きっと交流会参加された方でこのnoteを読まれる方はほぼいないと思いますが、僕が感じたように、交流会を楽しんでくださっていたのであれば、本当に嬉しく思います。ではまた。

いいなと思ったら応援しよう!

kojiroo
ありがとうございます!記事書く時のコーヒー代にさせていただきます!