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Episode 104 「井の中の蛙大海を知らず」
Episode102にて触れた様、私は電通という会社に就職をした。この会社は、様々な観点から見て凄まじい(同時に悍ましい)会社である。もちろん、広告業界にいない人でも名前は聞いたことがあると思われるが、広告業界にいる一人の人間としては身をもってその凄まじさを感じた。
具体的に何がすごいのか、というとやはりその存在感及び(仕事、社員などの)質、そして影響力、である。これらの三つは正に圧倒的である。ただ、「日本においては」という枕詞が必要になってしまうのは否めない。この点は非常に重要な点である。
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日本というマーケットは(他の国のそれと比較しても)ある程度大きく、つまり、(電通が誇る)日本でのマーケットシェアの高さから、「電通って、天下の電通なんじゃないか?!」という錯覚を(日本にいる人に対して)もたらしてしまう。
しかしながら、本来は「日本では知名度もあり、(学生などから)人気の高い会社かもしれないが、世界的な観点からすると、実際どうなのか?世界的にも通用するのか?」という考え方が非常に重要だと個人的には考える。井の中の蛙にはなりたくない。そう、個人的には考える。
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これは、我々が生活する日常でも同じことが言える。先ほども触れたが、日本のマーケットはある程度大きい。例えば、(その質については別軸の話なのであえて触れないが)日本にてある程度売れる音楽のアーティストなどは、その昔、CDの売り上げ(ちなみに、CDの売り上げが最も多かった年は1998年らしい)が、100万枚を越える様な現象が多く起こっていたとか。
100万枚を売り上げるほどの人気とは、相当なものである。ただ、これは「日本において」通用することであり、日本を出た瞬間、そのアーティストの名前などの知名度はゼロになる、ということは全く珍しくない。
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もちろん、2024年現在の様にYouTube等で世界中の人々が繫がり、様々なコンテンツをシェアできる環境が最近(例えば、YouTubeが大衆化されたのも2000年の初め~半ばである)まで存在しなかった為、日本国外の人々に日本の音楽を届けるのが難しかったが故の、(日本国外における)知名度の低さだろう、という意見はあるかもしれない。
ただ、(少なくとも2024年における、多くの日本の音楽に関しては)仮にYouTubeが手軽に使える2024年の現在に置いて、日本のJ-POPの音楽などを配信したところで、日本と同じ様な人気を海外から勝ち取れるかというと、それは非常に難しいと思われる。
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つまり、ここでのポイントは、もちろん音楽だけではなく、様々な状況においてだが、「日本では通用するかもしれないが、世界的に見て、どうなの?通用するのか?」という考え方はこの先更に重要になってくると感じている。
従って、個人的にも、例えば自分のレジュメ(Resume=履歴書および職務経歴書)に関しても、「今、このResumeを、広告業界が最も進んでいるアメリカやイギリスの、とあるエージェンシー(広告代理店)のCEOに見せた時に、しっかりと通用するのか?」という観点は重要だと考えている。
つまり、自分のResumeに、日本では有名な企業ではあるが世界的にみると全く知られていない会社、の様な会社での経験しか記載されていない状態は避けたい、と、そう考える。
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つまり、日本では電通や博報堂やADKの様な、(日本の広告業界では)名の知れた企業に比べれば、(日本における)知名度なども低いかもしれないが、やはり世界的に認められている外資エージェンシーの東京オフィスでの経験を積むことは非常に重要だと、そう信じている。
つまり、視座を世界レベルのそれと合わせ昇華させておきたいのである。「日本で認められてるか否か」ではなく、「世界で認められているか否か」という観点から物事を考えていたいと、そう個人的に思っている。
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音楽に例えると、日本のみで100万人に知られているアーティストよりも、国外で(アジア、ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、アフリカ、オセアニア)10万人(そう、100万人の10分の一であっても)に知られている様なアーティストの方が、個人的には尊敬に値するし、もし自分がその立場になっても、そうありたいと感じる。
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