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愛媛で一番遅い?秋祭り 宇和島市吉田町の11月3日

2024年度うわじま市民ライターの他所畑(よそはた)です。
本稿は市より委託を受けた市民ライターとしての投稿となります。

11月3日というと、日本全国では「文化の日」として祭日ですが、この日宇和島市吉田町では、秋祭り(八幡神社 秋の祭礼行事)を行うのが恒例となっています。

「愛媛県で一番遅い秋祭り」と来賓の中村時広県知事は言っておりました。
※たぶん旧面河村のほうが後の開催で、11月第2日曜日ですが、こちらは「秋祭り」とは言ってないので…まぁ気を使って、県知事が言ってくれただのからそうなんだろう、ということにしておきましょう。
No.20 面河ふるさとまつりはいつから始まったのか?|くわな

吉田町は「愛媛県で一番早い夏祭り」を、7月第1週の土曜日にやる町でもあり、なんというか、こう、祭りにかける情熱が強いのではと思います。

吉田の秋祭りの主役は「行列」です。大名行列を模した御用練、藩主御座船を模したお船、鹿の子、各町で動かす練車、太鼓車、神輿、牛鬼、とにかく目出度そうなものを全部並べて吉田町のメイン通りを練り歩きます。

」出発前の行列
行列の先陣をつとめる「鹿の子踊り」
町割りごとに繰り出す人形屋台「おねり」

午前のメインの練り歩き後、おねりなどは市役所吉田支所前の広場「伊達広場」に展示されます。
吉田支所と併設された吉田公民館では「文化祭」が開かれており、町内から集められた華、書、絵、写真などが展示されています。

派手なイベントである秋祭りの「動」と文化祭の「静」が同時に存在しているあたりが、吉田町の多様性だろうな、と思います。

同日、公民館では文化祭
文化祭作品展、書、写真、絵などが並ぶ

お昼すぎには、町内商店街の中心地といえる桜橋で餅まきが行われ、秋祭りは最高潮を迎えます。そのあと、おねりたちは住宅街であるそれぞれの町を通って、各地区でバラされて、倉庫へと帰っていきます。午前のメイン行列も華々しくて良いですが、午後のそれぞれのおねりが町中へちりじりになって、やがて消えていく姿を追うのも、趣があります。

祭りの〆はやはり餅まき、中央の背の高い男性が宇和島市長
おねりは、町内を巡って各地区の倉庫へめいめい帰っていく

町内を巡った神輿は、町の南の住吉神社に入り、巫女たちによる奉納行事が行われます。そして最後はやはり餅をまきます。とにかく愛媛県下の祭りは人が集まれば餅をまきます。住吉神社の餅まきまで残っている人は昼より少ないので狙い目です。

巫女奉納(住吉神社)
最後はやはり餅をまく

2025年1月29日の報道によると、吉田の秋祭り、国の重要無形民俗文化財の指定をうける答申が出されたそうです。

宇和島秋祭り 吉田祭のお練り行事 重要無形民俗文化財へ答申|NHK 愛媛のニュース

お祭りも、せっかくやるからには、なるべく多くの人に、知って、見て、楽しんでもらって、続けられるのが良いでしょう。この答申による指定がその一助になればいいなと思います。

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