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【怪談イベントレポート】怪談師が撮るホラー映画!?「上映怪談」ネタバレ無しの正直レビュー

2024年1月27日に横浜でイベント出演のため関東遠征。
せっかくなので色々と怪談イベントに行きたい~!と思い翌日1月28日のお昼は「上映怪談」に行ってきました。

▽関東初イベント出演となった体験記レポートはコチラ▽


怪談師がホラー映画を撮る、という珍しいコンセプトのイベントでワクワクしながら新橋に降り立ちます。



新橋で迷子事件!?

今の時代本当にスマホ一台あれば生きていけるので、初めて行く会場でもGoogleマップがあれば何も問題ありません。しかしこの日は違った~~~。

この時点で気づかなかった私がアホです

ちょっと時間ギリギリだったので、マップにビル名を入力して一番上に出てきたものをタップし目的地に向かったんですよ。そしたらなんか「え?!こんな場所で???確かにホラー的雰囲気あるけど…」と思えるような古びた小さい雑居ビルに着いたんですね。
でも地下は無さそうだしなんか違う…。と検索し直したら間違っていた事に気づきました…。今後イースペース天さんでのイベントに行かれる方はお気をつけください!!

一番手に怪談を語るサヤカスターさん

という事で開演から15分後頃に到着。先ほどとは打って変わって綺麗なビルで、受付の方々もめちゃくちゃ親切に通してくださいました。最初のサヤカスターさんの怪談パートは見そびれたんですが、配信もついてたのでラッキー☆!

怪談師が撮るホラー映画たち

そこからすぐに始まっていったホラー映画の上映。今回のテーマは「初恋」です。
まだせっかくアーカイブ配信期間内なので、ネタバレ無しでのレビューを書かせていただきます。ちなみに今回のイベント、4作品のうち「どれが怖くて心に残ったか1位を決める」というコンテスト形式でした。1作品に一票投じるというつもりで観たので‘‘ここが怖かった‘‘や‘‘心に残った‘‘に加えて‘‘この作品を何故選ばなかったか‘‘のような超正直感想も書いていきます!

主催スタッフとなっていた十二田護朗さんに「良かった事も悪かった事も何でも正直に書いてください!」と快い言葉をいただきましたので!次回開催への期待を込めての感想です><

①住倉カオスさん作品

住倉カオスさん作品

ある心霊スポットを舞台に巻き起こる怖い現象。設定は現代にも合ったごくごく自然なもので、すんなり受け入れて観る事ができます。
とにかく俳優陣の方々がそれはもうプロの仕事をなさっているので観やすい!画的な怖さを一番感じたのはカオスさんの映像でした。

登場された俳優陣の方々

映像に登場された、少々ガラの悪いお二人はSM女王として名を馳せ、ご自身もホラー映画監督である綾瀬凛さんと音楽や美術までこなす俳優のひがしゆうきさん。そして物語のカギとなる女性約にもグロさん
もグロさんは撮影日にたまたま予定が合ったからでのご出演だったそうですが、すんごくハマっていました。綾瀬さん東さんとの対比があるからこそ怖さが際立ったと思います。

怪談を語るひがしゆうきさん
怪談を語る綾瀬凛さん

ちなみに綾瀬さんとひがしさんは怪談パートでもそれぞれ語りをしてくださいました。個人的には綾瀬さんが数多くイベントをされている中のひとつ「歌舞伎町メンヘラナイト」に興味津々です。目の付け所がさすが過ぎる。
キャラも怪談もめっちゃ面白い~!と思っていたらYouTubeチャンネルを始められたそう!
し!か!も!ひがしさんは私がはるばるやって来た鹿児島県薩摩川内市のご出身だと!終演後にご挨拶させていただいてその事実が分かった時に固い握手を交わしました!いやー、テンション上がった。

ちょっと脱線したんですが。カオスさんの作品は‘‘ある言葉あそび‘‘が組み込まれている事が上映後のトークで明かされます。これ聞いて鳥肌がゾゾゾって立ちましたね~。
いや、めちゃめちゃ怖くて良かったんですが私の好みのストライクゾーンでは無かったというのが本音です。多分これはテーマが「初恋」であるという前提だからですね。恋愛系って、共感を得やすいジャンルではあると思うんですがその分‘‘現せる怖さ‘‘もそれはもう幅広くあるのでそれぞれのストライクゾーンにハマるのってちょっと好みがバラつきやすい気がします。

②伊山亮吉さん作品

伊山りょう吉さん作品

限られた時間、人間、素材で製作したと話されていた伊山さん
特徴的な色彩。画角も美しくて一見ノスタルジックな作品でさっぱりしたものかと思いました。でも話が進むにつれてどんどん不穏になり、結構厭な展開となります。
4作品の中では‘‘怪談らしさ‘‘を特に感じる構成でした。怖いんだけどドラマチックだなと思える話。

急遽撮影スタッフとなった安田さん

スタッフとなる安田さんと撮影に至るまでのエピソードもドラマ感ある展開でした。改めて観ても、そんな急に撮ったような映像に思えないのはセンスをお持ちだからなんだろうなと感じます。

怪談を語る伊山亮吉さん

しかも、この日怪談パートで語られた伊山さんの話がめっちゃ好きでした!連鎖していく、まだ終わっていないような話っていいですよね。いつかどこかで自分もバッタリ出くわすんじゃないかってドキドキを持ち帰れます

このホラー映画で少し残念だったのが、画面をまじまじ見ていかないと入り込めない話であったこと。これはもう本当に仕方ないんですが、私が座った場所と映像が映る高さの問題です。配信で観るとそういった要素はもちろん無いので、これは会場との相性!ですがそれもポイントになると実感しました。

怪談めちゃめちゃ怖いのに、ずっとサヤカスターさんとやりあってる伊山さんはチャーミングでした。


③祇園百さん(べべちゃん)作品

祇園百さん(べべちゃん)作品

この意味深なタイトルから始まったべべちゃんの作品。
なんですが!実はこの前にちょっとした仕掛け?オマケ?サービス?のようなものがあり会場はざわつきのような声が上がります。得意技を活かしたプロローグですね!中毒性ある~☆★

祇園百さんとサヤカスターさん

今回私はべべちゃん作品に一票投じました。それはもう私のドストライクだったからです!
イベント後半で十二田護朗さんより総評が話されます。「怪談の語り手がよくあるホラー題材を使うってどうなの?」と。これを聞いて、まあ確かにそうかー…と一緒に頭をひねりました。この意味は観てもらったら分かります。

持参したある物に関する怪談を語る祇園百さん

確かに‘‘怪談師が撮る‘‘というところが肝なのでプロ意識としての観点で言えば一理ある。でも私はこの作品の展開が好きでした!まさかこうなるなんて想像しませんでしたもん。あとは楽曲も今回のために制作して使われたということで、細部までの力の入れようを感じたのも理由です。

もしかしたらべべちゃんのYouTubeチャンネルで何か見つかるかもしれません!?


④夏目大一郎さん作品

平一辰朗さん

イベント当日までの間、X内の告知ツイートでよく見かけた夏目監督のこのシーン。もうここだけで作り込まれていることが伝わりますよね。怪談好きとしては語り手のお二人がキャスティングされているというのも楽しめるポイントでした。

はおまりこさん

他のシーンでも感じたのですが、光の取り込み方がプロだ!映像の事などは知識が全然無いんですがそれでも分かります。上のこのシーンが刺さりましたねー。
夜の闇、夕方の光、室内の灯といった様々な光を短編の中でも盛り込んである事で、時の流れを大きく感じるんです。そこからこの作品の中で巻き起こる‘‘初恋の怨念と執着‘‘が伝わりました。

怪談を語る平一辰朗さん

もちろん怪談パートで語られたお二人。
たつろーさんは役がとってもハマっていました!本当にこれは誉め言葉なんですが‘‘不穏な役が似合う‘‘。このための前髪の長さかな?と思うほどに合っていました。

怪談を語るはおまりこさん

はおさんは怪談語りの際は落ち着いた印象があったので、映像の中で感情的な姿を見られたことに驚きました。なんだかこの作品を見た後だからか、よけいにその落ち着いた怪談語りに恐さを感じた気がします。そして今日もワンピースが可愛い★

もうこれはプロの仕上がりだったわけですが。私がホラーサスペンスものが好きだからか早い段階で話の展開が見えてしまったんです。伏線を先に感じ取ってしまったというか。そのため、特に意外性を感じたべべちゃん作品に投票しました。

絶賛上映中の「獣手」も観たいよ~~~~!!!!


それぞれが考える「初恋の中の怖さ」

テーマ「初恋」

今回の「上映怪談」で面白いと思ったのは、それぞれが創るからこそ分かる「怖さの考え方」と「初恋の捉え方」がダイレクトに伝わること。
やっぱり大人が思い浮かべる初恋って‘‘過去に経験したもの‘‘と考えるのが一般的だと思うんですよね。でもそうじゃない方もいらっしゃった。
また、恋が引き起こす怖さの考え方というのも大きく違いが出て興味深かったです!映像を撮るのはめちゃくちゃ大変そうなのが伝わりましたが…また観たいなと素直に思います。

最後に怪談を語られた十二田護朗さん

映画上映に怪談もあるって、本当に盛りだくさんでした。人数もそれなりに多いので現場を回すのは大変そうでしたが、シャキッとピリっと仕切られる十二田護朗さんの安心感…。すごいな。
ご挨拶した時はすんごく優しくて「これがエンジェル...👼」と実感。

「桜花火」を歌うサヤカスターさん

エンディングではサヤカスターさんがご自身の曲である「桜花火」を熱唱。なかなかこんなイベントないですよね?見どころあり過ぎてめっちゃ満喫しました。手売りされていたCDは私も無事ゲット☆

「上映怪談」集合写真

終始和気あいあいとされていて、怖さの合間にはほっこりしたり笑っちゃったりと目が離せない会となりました。
あなたはどの作品が怖くて心に残るか試してみませんか?


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