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アンチエイジング美容で美魔女に変身

 目下のところの最大の野望は、アンチエイジング美容で美熟女へと変貌すること。手を入れたい箇所は山ほどあるが、一番はまぶたのたるみ、眼瞼下垂(がんけんかすい)だ。

 きっかけは昨年暮れのクラス会で、2年ぶりくらいに会った友人のK代から「リエブー新沼謙治に似てきたよ」と言われたこと。すると回りにいた友人たちも「ほんと、似てる似てる」「嫁に来ないか歌ってよ」と言い出した。自覚はあった、確かにまぶたが垂れてきていた。でも桐島かれん寄りに違いないとやりすごしていたのだ。

 ここで説明すると、新沼謙治は、伝説のオーディション番組「スター誕生」を経て歌手デビューした岩手県出身の演歌歌手で「嫁に来ないか」の大ヒット曲を持つ。その新沼謙治のチャームポイントの一つが、片方のまぶたの若干のたるみで、お目目ぱっちり男性アイドル全盛の1970年代後半にあって素朴なルックスがまた女性のハートを掴んだ。

アンチエイジング1

<<↑↑願望①↑↑>>

アンチエイジング4

<<↑↑願望②↑↑理想の美熟女の暮らしぶり>>

美容皮膚科の悲しい思い出

 思いあまって眼科に相談に行ったら、保険適用になる病気としての眼瞼下垂症もあるが、私の垂みは自費の美容外科手術になるとのこと。しかし、美容皮膚科には嫌な思い出がある。4年ほど前になるが、眼の下のたるみ、いわゆるゴルゴラインを消そうとして、美容皮膚科に行って、これでもかというほど嫌な目にあったのだ。

 今も昔も常に生活がカツカツの私だが、当時たまたま仕事がうまくいって6万円のボーナスを手にすることができた。そんな時に眼に入ったのが、駅前の美容皮膚科のヒアルロン酸注入半額キャンペーンの告知。通常1本6万円が、な、なんと3万円、左右で6万円で注入できるというもの。藁をもすがる思いでその美容皮膚科に行ったのだが、ここの女医が酷かった。カウンセリングの時も、肩肘を机にのせたまま、「眼の下だけでいいの?そのシミは平気なの?」と強気でガンガン迫ってくる。  

 ヒアルロン酸注入手術の時には、ヒアルロン酸を眼の下に注射しながら、「あら〜〜1本じゃ全然足りない、左右2本ずつ追加しないと、こんなボコボコで終わりだわ。追加するでしょ」と言うのだ。麻酔と顔面注射と緊張でパニック状態になっているのでつい「お願いします」と言いそうになったが、手元にあるのは6万円。わずかな理性が働いて「いえ、追加は結構です」と声を振り絞った。

 結局1年くらい眼の下凸凹で過ごした。通常ヒアルロン酸は1年くらいで体内に吸収されてなくなるのだが、左目下の方のヒアルロン酸は1年経っても完全には溶解しないで、小さな塊がボコッと残ったままになっていた。これはよくあることで、作家の林真理子先生もエッセイの中でヒアルロン酸が溶けない話を書いておられる。その場合は、ヒアルロン酸溶解の注射をして溶かすのだが、美容クリニックは二度と行きたくなかったので、左目下は2年くらいボコッとしたままであった。

アンチエイジング2

<<↑↑駅前の美容皮膚科の常勤女医↑↑ほんとうにこんな感じで、強気でグイグイ営業して来る。キャバクラにいても絶対に成功するタイプ>>

美魔女への道は果てしなく遠い

 美容クリニックは二度と行きたくないけど、美魔女にはなりたい。
 では、理想の美魔女とは一体なんだろうか。よくよく考えてみると、若く見えるのはもちろんだが、憧れるのは、雑誌でいえば『婦人画報』、通販カタログでいえばディノスの『DAMA』に出てくるような、おしゃれや人生を楽しんでいるようなエレガントなマダムだ。あの優雅さはどこから醸し出されるのだろうか。ひょとすると生活のゆとりからくるものなのかもしれない。つまりは熟女の美しさは資産的なバックボーンから形成されるといえなくもないではないか。えー、じゃあどうすればいいの、もっと働けってこと? 美熟女への道は遠い。ゆとりのあるエレガントな美熟女、サウイフモノニワタシハナリタイ。

アンチエイジング3


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