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Story 3 ミートソース星人 その2
「次は”と”か…。どうしよう。何がいいかな」と、てっちゃんは考えました。そして浮かんできたのが、大好きなあの揚げ物。
「これならミートソース星人も気に入るさ。」
てっちゃんはミートソース星人に「見つけたよ!」と言いました。
「よしよし、今度こそ美味しいものを持ってきたか?」とミートソース星人は早く美味しいものが食べたくて仕方ない様子。
てっちゃんが「トンカツ…」と言ったとたんに、
「トンカツ!!それは私の星でも評判になっている料理だな。さぁさぁ、早くだしておくれ」ともうすでに嬉しそうなミートソース星人。
てっちゃんが手に持ったものを見せるとミートソース星人の頭は???でいっぱいになりました。
「な、なんだそれは?食べ物に見えないが。それがトンカツか!?」
するとてっちゃんは、元気よく「トンカツを揚げるトング!」と答えました。
ズコッ~!!!ミートソース星人はまたまたずっこけてしまいました。
「トング~!?食べられない〜!!!トンカツでいいじゃ~ん!!!」とミートソース星人はブリブリ言っています。
「そんな食べられないものを持ってきたら優しい私も怒ってしまうぞ。いいな、次は絶対美味しい物をもってくるんだぞ!」
てっちゃんはまた美味しい物を探しに行きました。
「み・い・とまで終わったから次は”そ”か。何にしようかな。あっ!そうだ」てっちゃんは、てっちゃんの家のそばにある、優しい大将の作る食べ物を思い出しました。
「連れてきたよ~!」とてっちゃんが言うと、ミートソース星人は「連れてきた?何を連れてきたんだ?持ってくるのは食べ物だろ?その人は誰だ?」とてっちゃんに聞きました。
「じゃ~ん!そわそわしている蕎麦屋の大将!いっつもそわそわしているんだよ。」
てっちゃんに紹介された蕎麦屋の大将はそわそわが止まりません。
「違~う!!!!!蕎麦屋の大将じゃなくて、蕎麦を持ってくればいいじゃないか!」ミートソース星人はそわそわしている蕎麦屋の大将をジロリをにらみました。にらまれた大将はわけがわからずますますソワソワ。
「いいか、大将にはお店にお帰りいただきなさい。次こそ、次こそ頼んだぞ。美味しい物を持ってくるんだぞ。」とミートソース星人はてっちゃんに言い聞かすようにいいました。
続く
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※毎晩息子に読み聞かせならぬ語り聞かせをしています。内容をどんどん忘れていくので書き留めていくことにしました。
「夜のお話はミートソース星人ね」とお題をいただいたことがきっかけで作ったお話です。その3に続きます。