詩【Dialog Freezing】
凍てつくような寒さの朝
霜柱すらないコンクリートまみれの地肌
「どっとっとっ…」差し出されては決まる歩幅
いつか持った重軽石 そんなような足取りだが
結局はお前次第 どう行くかどう着くか
顔に触れるファスナーは容赦なく冷たいな
冷え切った頬とその冷たさを比べたがるが
鼻高々になるほど寒かろう鼻先は
こんな朝を馬鹿みたいに繰り返す日々と皮肉
洒落じゃない馬鹿みたいにもう今やそれが基軸
重ねてきた冬とはこれだと今更の事実
そう思わされること何年も
手に汗を握る
すぐ思い出されるのはぐしゃぐしゃになったノート
そこには雑な字で何かしらが書き殴られ
心 振り返れない言葉が恥知らずに縦列駐車
そんな文字ばかり音にしてまた震える昼夜
差し出される問いと課題
満身なのに逆らう他愛のない話
そうありたいと願う
あぶれた奴らの渡し
枯れた木を支えるアーチ
半信半疑で重ねる愛
そうありたいと思えたら
無いものねだりじゃないって話
いつも腹を空かせてはやっと進む足
自らへの過干渉 ままならぬお勘定
過去と今を恥ずかしがる明日の惨状
掃き溜めのプールかと思い込んだ感傷
満足に浸るために安直を紡ぐ
「だめだよそれじゃ」って言う反応をスルー
悲しみに溺れては言い訳をする
その言葉枯れるほどに哀れみが巣食う
他の奴が大事にすることを俺も大事にするかって?
そんな絵空事は知らない ただそれを捉えるだけ
面の皮が厚い選手権のチャンピオン
みたいな奴じゃないのならば何の邪気も無いが裂いた絵画
排他的な恩知らずはすぐ時計を巻き直す
ならば言葉数に物を言わすフルベットのダイアログ
風の諦めは悪く 空を雨が満たす
曇る窓のガラス 映る俺は笑う
差し出される問いと課題
満身なのに逆らう他愛のない話
そうありたいと願う
あぶれた奴らと渡し
枯れた木を支えるアーチ
半信半疑で重ねる愛
そうありたいと思えたら
無いものねだりじゃないって話