【兼松(高配当)】2Q決算のポイント
1.はじめに
11月4日に兼松の2Q決算が発表されました。同時に通期見通しの上方修正と配当金額の増額が発表されました。配当利回りは5%(11月4日現在)となりました。
兼松は歴史ある総合商社でありますが、2000年代に経営危機に陥り事実上銀行の管理下に置かれ財務の改善/会社の再建が行われました。その際にいわゆる石炭などの資源系資産はほぼ全て売却がされ規模の縮小が行われました。今はIT系を主とした規模もそれほど大きくない会社になり、大手商社の一角から引き離された感じになりました。そのためかかなり地味で高配当であるにも関わらず埋もれている印象があります。
三菱商事を筆頭とした資源系商社は最近の資源高で株価はかなり上昇をしており、資源価格もモノによっては最高値に近い水準にあるものもあります。そのような中、逆に非資源系商社の投資割合を増やすチャンスの可能性もあります。個人的にも兼松に注目をしています。
それでは2022年度2Q決算を見ていきたいと思います。
2.2022年度2Q決算サマリー
まずは2Q決算のサマリーになります。
●2022年度2Q純利益は122億円(前期比68%増加)
●通期利益見通しは180→190億円に上方修正
●配当は70→75円に増額(配当利回り5%(11月4日現在))
となりました。資源系商社に比べると増益の迫力に欠けますが、着実に利益と配当を増加させています。
3.2Qセグメント利益と通期見通し
次に2Qセグメント利益を見ていきましょう
セグメントとしては4つに区分されています。損益に影響があるセグメントは「電子・デバイス」、「食料」、「鉄鋼・素材・プラント」の3つになります。
今回の2Q純利益はこの3つの事業が満遍なく貢献した結果で増益となっています。
さらにセグメント別の営業利益の前期比較のグラフと詳細な部門に分けた営業利益の内訳は以下のとおりです。
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