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これからも彼が良いと思った出来事
今日は彼に救われた話をする。
わたしには、中学生の頃から胸にしこりがある。
けれど親には言えなかった。
本当のことを知るのが怖かった。
病院という場所や、病気と診断されるのが、誰かと違うということを証明されてしまうことがとてつもなく怖かったのだ。
大学生の頃、勇気を出して、親に話した。
驚かれたし、早く話してくれたらと言われた。すぐ休みの日に病院に連れて行ってくれた。初めてのマンモグラフィー、超音波検査。わたしの右胸にはだいたい3センチほどのしこりがあると診断された。
「癌ではないし、そのままでもいいけれど、採る?」と男性の医者に聞かれた。
そんなことすぐその場で決めれるはずがない。
簡単には言うけど3センチものしこりを採った後のことを、その人は考えているのだろうか。
金銭は?手術時間は?傷はどう残る?
大学2年生のわたしには病院に行ったことすら、勇気を出したのにこれ以上の勇気は出せなかった。
あれからまた病院には行かなかった。
そして、去年から彼と付き合うようになり、いずれわかるとはいえ、先に話しておきたいと彼に打ち明けたのだ。
「辛かっただろうに話してくれて、ありがとう。
たとえ胸がなくなっても、好きなのは変わらないよ。
だけど、一回病院に行って診てもらおう?」
そう言ってくれた。なんでもないような顔で話してはいたけれど、実際は受け入れてもらえないんじゃないかと怖かった。感謝の気持ちがあふれるばかり。
病院に約6年ぶり。彼も付き添ってくれた。今回は違う病院に行き、改めて検査をして一部麻酔をしてしこりの一部を採取した。怖かったし、痛かったけど、彼が待ってくれていると思うと心強かった。
お医者さんに「だいぶ落ち着いてるね」と言われたくらい。
落ち着いてるというか、「早く終われ」とひたすら願っていただけだ。
一週間後、検査結果は良性のしこり。乳腺繊維線種だった。
彼に報告したら、喜んでくれた。
付き合ったのがこの人でよかった、と心から思った出来事。
女性の方はしこりかもと思うものがあったら、すぐ病院に行ってください。
そして、パートナーや親にお話しすることをお勧めします。
ひとりで抱えないほうが絶対いいです。
重たいものを少し持ってほしい。
そのぶん、嬉しいこともあるから。
勇気の使いどころ、いまですよ。
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