推し、燃ゆ。そして、我、墜つ。
こんにちは、久方の投稿です。いわゆる読書感想文でございます。
今回は宇佐美りんさんの作品”推し、燃ゆ” についてお話ししようと思います。
一読しかしておりませんので、考察や解説といったことは致しません。
しかし、あらすじや特徴など簡単にまとめるなどして、読んでくださった方々がこの本を手に取るきっかけにでもなればと思います。
少々高望みですね。
あらすじ
主人公が推すアイドルグループのメンバーが炎上するところからストーリーは始まります。何やら、推しが一般人の女性ファンを殴ってしまったようなのです。
徐々にグループでの立ち位置も世間からの視線も変化していく推しに連動するように、主人公の生活も変化していきます。そして、推しと主人公の行き着く先は…?といったところです。
主人公の特徴としては、冒頭こそ普通のアイドルの追っかけとして描かれています。しかしながら、そこに至る経緯や最終的な姿は捉え方によりますが普通でない部分が含まれています。
“推し、燃ゆ”というタイトルですが、紛れもなく主人公のお話なのかなと思います。
推しが燃えた。そして、私はどうなった?これがこの話のキモとなる部分でしょう。
文章の特徴
俯瞰的に見ると、情景描写や心情描写がかなり多いです。主人公と推しが軸となるお話しなので会話の発生がやや少なめなのでしょう。現実でもアイドルと頻繁に話すなんてことはありませんからね。
とはいえ、同級生や家族、推し友達との会話は少なからずあります。主人公は女子高生という設定上、若者チックな表現も多く、少ない会話にリアリティがあるように感じました。
また、「炎上」が一つのテーマになっているため、掲示板上の殴り書きや継接ぎのような擁護書きが羅列している場面が所々あります。
これらは主人公の心情と推しの環境をリードするようにも感じられます。
心情描写は緻密に数多く書かれています。主人公がどう思ったのか、婉曲的な言い回しが多い。
情景描写に関しても形は違えど似ているところがあります。
主人公が意外と回想する描写が多いのですが、「そんなとこ引っ張るのか」みたいな強引に心理描写とリンクさせるようなことが多く、つくづく言葉の使い方が上手い、というか面白いというか。そんな捉え方をさせられました。
終わりに
拙い書き方になってしまいましたが、興味を持っていただけると嬉しいです。
125ページ程のボリュームなのでコロッと読んでしまえるところもオススメです。
台風にコロナにと、伸び伸びしにくい毎日が続きますが、偶にはYouTubeではなく読書で過ごすのもいかがでしょうか。
チルいってやつですね。
知らんけど。