感想:「人工知能と経済の未来」を読んで
「人工知能と経済の未来」という本を読んだので、感想を書いていこうと思う。
この本では、汎用AI(Siriのような特化型のAIではなく、全般的な知能に相当するAI)によるブレイクスルーがあった場合、それに伴う第4次産業革命が、2030年〜2045年頃に見られるだろうとしている。
AIを実装した機械が生産の大部分を担うことになり、人間の多くは機械に代替されていく。急速に雇用が失われていく。そうして2045年頃には、内実のある仕事を行ってそれで食っていけるだけの収入を得られるのは全労働者の10%程度なのではないか、と。
このため、資本収益率は伸びて労働収益率は低下、生産手段を持つ経営者や株主などの資本家の収益はさらに拡大、労働者との格差は今以上に広がっていく。それにあたり、全ての人へのBI(ベーシックインカム)導入の必要性を説いている。
おそらくこの予言は大当たりはしないだろうけど、かといって大外れもしないだろうと思う。今はAIバブルで、大した技術でもない(約2年前にChatgptが世に出て話題になったけど、技術レベルとしてはそれがMAXでそれ以上の発展はしていない)と言われているけれど、おそらく今後数年(5-10年程度のスパン)で少しずつ、しかし着実にAIによって社会構造は変わっていくのだろう。
医者の仕事も一部はきっとAIが代替するようになるのだろう。待遇やどういった形での導入になるかは、政治問題でもあるのですぐに導入されるわけではないだろうけど、着実に変わっていく。
これを念頭に置いて、現役世代の医師たちは立ち回る必要があるんじゃないかな。
やはり秋は読書がはかどる。twitter開いたりするのも情報収集に有用なんだけど、紙の本を読んでいる時に感じる、「唸る(感心したり感服する)」ような感覚があまりないんだよね。読書は知識のinputには必須。もちろん、その上でのoutputも必要になるけれど。