
Photo by
kazushinakamura
恋人たちのためのアモーレ
きみが好きな
雨の日なら
虹色の
パラソルを
くるり
くるりと
回してほしい
きみが好きな
風の日なら
高い空から
一羽の
鳥として
この肩に
降りてきて
絶望のような
新月の夜に
美しく
咲く白い花の
香りのように
ぼくの
夢のなかで
いま
甘やかに
匂う
すべての
希望のように
明日も
生きられる
理由のように
きみが好きな
夕暮れ
の海辺なら
繰り返す
波のように
きみに向かう
愛しい
という
リフレインが
この世界で
たった
一つ
生き残った
たましひの
叫び
のように