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「行ってきます。またね。」のに。
行ってきますってお別れの言葉みたい。
終わりがあって、帰る場所があって、待ってる人がいて、会いたい人がいて、やり残したことがあって、それらを背にしたとき人は「さよなら」なんて言わずに「行ってきます」という。
「行ってきます」だけが目の前に残ったまま、あの人が戻ってこなかったときの手持無沙汰。
行ってきますがお別れの言葉になった人たち。たくさんの別れ。数多くのたった一度のほんの一瞬。
テレビから流
すべてがここにはないから
できるだけ誤解を避けて生きていたい。
が故に言葉数が増える。
心の中の言葉を、できるだけ具体的に誤解を与えないように話そうとするものだから、修飾に修飾を重ね、ダラダラ早口に何かを言っている。
相手の意思を汲み取ろうとする時も同様である。
前方から肌の露出が多い服を着た人が歩いてきたら、間違っても見てると思われたくないから目を瞑る。
歩行に十分な視覚情報を得られないため、一瞬緊張する。
自分が人よ
XⅠ男、XⅡ女、自分
アタシが通信制高校に入学する前。
いわゆる「全日制」に通っていたとき。
ちょうど夏休みが終わって新学期が始まるタイミングだから、高校に入学して半年も経たないころ。
思ったよりも課題こなすとか進学について考えるとかしんどくて、なんとなく学校に行けなくなった。
熱があったりお腹が痛かったりとかではないので、倦怠感と仮病の境目に葛藤した記憶がある。
とくに理由はないがトイレにこもってぼーっとする癖という
カギャクテキミックスフレーク
ずっと一緒にいたい人というより
離れてはいけないなと思う人。
悲しい時にハグして欲しいと唯一頼める人。
「なんでもない」を探らないでおける人。
体中の膿を吐き出せば楽になるわけではない。
食べ物を吐き出すのと同じで、その行動には不快感と疲れが伴う。吐き出したそれを見るだけで、またヤな気分になる。
それでも吐き出すのをやめればいつか破裂してしまうのだと思う。
どっちもどっち。
人が食べている食事
It is my ROPE
綺麗に折り畳まれた不織布マスク。
出かける時、ズボンのポケットに入れるだけ入れて一度も着用せずにゴミ箱に捨てる。
ほんの数年前まで片時も手放すことができなかったのに。
どうしてもいいとこ取りをしてしまうのだ。
目の前のあの人の、
いいとこだけ。
上がったり下がったりの日々の、
ほんのいいとこだけ。
でも自分のことは悪いとこばかり見つけます。
自分ばかり不器用で要領が悪いと思い続けて、
でもち
令和6年能登半島地震ルポ金沢市より⑤
─2024年1月5日
午前0時5分頃。能登で震度4、やや大きめの揺れが10秒から15秒ほど。窓が音を立てて揺れ、細かい震動より大きい揺れが長かったため緊張する。
午前9時半頃に起きた。この季節には似つかわしくないほど最近は天気が良く、今日も空は明るい。
ただ風が強く、隙間風が窓やらドアやらをカタカタ揺らす。先の地震以降、家のあちこちで軋む音がする。今の自宅は祖父が建てたためかなり年季は入ってい
令和6年能登半島地震ルポ金沢市より④
─2024年1月4日
嫌な夢を見ている。人々がパニックになっている。どうして皆んな慌てているのかは知らないが、たくさんの知り合いに逃げようと誘われる。
午前8時頃、たくさんのサイレンがなっているのを聞いてうっすら目を覚ます。アラームは遅め9時半に設定してあるのでもう一度目を瞑る。
午前8時15分頃、やや大きめの揺れが10秒足らず。おそらく能登で震度2を観測した地震だと思う。やや強く感じられた
令和6年能登半島地震ルポ金沢市より③
─2024年1月3日
久しぶりに自室のベッドで寝起きした。昨日は床に座布団を敷いてコタツに羽毛布団だったため背中がまだ痛い。布団に吸い込まれているようでなかなか寝起きが悪かった。
10時55分ごろ、能登で震度5、加賀で震度3。自宅では揺れよりも先に石川テレビ(フジテレビ系)で警報が流れる。3〜5秒後細かく揺れ始め、大きな揺れを伴いながら20秒ほど揺れ続けた。
母親が灯油ストーブを消し、上に乗せ
令和6年能登半島地震ルポ金沢市より②
─2024年1月2日
早朝4時45分頃。やや大きな揺れが5秒から10秒ほど。少し驚きながら目を覚ます。瞬間的に姉も目を覚ましたようで目が合う。揺れ始めてからすぐやや大きな衝撃があったため、姉に布団を被せるようにしながら様子を伺う。消防車だろうか。近くの方でかなり多くのサイレンが鳴っている。おさまって間もなく能登で震度4、加賀で震度3と速報があった。
昨日までなかった死者も2人とあった。
ほどな
令和6年能登半島地震ルポ金沢市より①
─2024年1月1日
午後4時ごろだったか。
自宅の2階にいると家具がカタカタ揺れ出す。
地面が揺れている感覚はなかったが、窓ガラスが大きな音を立てて振動している。昨年の5月(令和5年奥能登地震)と比べ揺れは同程度かやや小さく感じられたため至って冷静にテレビをつけてNHKニュースを見る。震源は能登地方だった。
一度おさまったかと思ったが1分もしないうちに再び揺れ出す。20秒ほど遅れてスマホの地
しかし、パラレルはそこに
鼻から空気が細く吹き抜ける音が鳴る。
どこからか、あるいは何者からかやってきたそれは
細胞によってカラダを構成せず、自分以外の細胞に入り込んでは生命を繋ぎ止めているらしい。
コイツがアタシの体の所々に自らの存在を知らせるサインを出し始めてから数日。鼻は依然詰まったりそうでなかったり。連発していたくしゃみは止まったものの、喉に引っかかった痰がしつこい。
どうぞアタシの身体を啄み、またどこかの誰かのと