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虫になろう、本の虫に

やたらと読書への意欲が増している。普段から電子書籍やオーディオブックも使っていますが、今は身体が紙の本を欲している。だから、久々にアレをやっちまった。本屋へ行き、ちょっとでも気になった本を手当たり次第に購入するアレを!SNSに散乱するジャンクフードのような文字から離れ、本の世界に閉じこもろう。

そういえば、以前から買おうと思っていた本があったので、ついでに本屋で探してみた。目的は李賀の詩集だ。事情については後日改めてお話しするとして、とにかく僕は漢詩を購入する必要があった。岩波文庫などそれっぽい棚を探してみるも、なかなか見つからない。これは店員に聞いてみたほうがいいかもしれない、と思いレジへ向かう。

手が空いているのか、複数人の店員が雑談をしているようだった。横槍を入れるようで気が引けたけど「すみません」と声をかける。店員一同が僕の方を向き、うち1人が慌てた様子で駆け寄ってくる。探している本がある旨を伝えると「タイトルなど分かりますか?」と聞かれた。出版社や本のタイトルに特段こだわりはなかった。「漢詩を探しているんですけど…」僕が切り出すと「なるほど、少々お待ちくださいね」とPCをカタカタ触り出す店員。僕はこの時点で少し驚いた。本というカテゴリの縛りがあるものの「”カンシ”を探している」と言われて、カンシ=漢詩と即座に脳内変換できるものだろうか。つい反射的に聞き返してしまいそうだが、さすがはプロフェッショナルといったところだ。

検索してもらった結果、李賀の詩集は1冊だけヒットしたようだ。それほど数の少ないものと知らなかったので、妙にヒヤッとした。運命の1冊を手に取り、店内を徘徊して他の本も数冊選んだ。やっぱり実店舗の本屋は楽しい。いつになるか分かりませんが、李賀の詩集を読むタイミングにまた日記に書こうと思います。それまでは本の虫になろう、そうしよう。 

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