最近、ある物事を表現したときに、「内容は変えずとも、『ものの言い方、表現の仕方』を変えれば、聞き手から全く違う反応を引き出せたかもしれない」と考えさせられたことが、最近あった。「もちろん、良い内容の表現ができるのが一番良いのだけど、そうできなかったときの保険、またそうできたときに最大限伝えきるために、言い方、表現の仕方を考えねば…」、そういう気持ちになったその時、たまたま本書が目に留まり、読み返してみた。 もともとは社会人MBAで副読本として買った本だが、しばらく寝かせていた
11月の有休中に読んだ本紹介の続きをしたい。名付けて、「超私的R入門書レビュー」。有休中に読み始め、有休明けから大活躍しているワークホースたちである。とある大規模なアンケート分析の社内プロジェクトで実験的にR言語を全面活用しているため、Rに関係する本になる。 まずR言語を使っている感想から初心者としてこの1,2か月本格活用してみて、RにはExcelよりも取り扱いが簡単な面と、難しい面の両方があると感じた。簡単な面は、大量のデータを取り扱うことである。Excelだと固まりかけ
会社で長めの有休を取ったので、読書の秋を実践中です。せっかくなので実務から少し離れた本も読んでいます。 ◼️社会科学の哲学入門(吉田敬、勁草書房)リンクはこちら 「科学の科学たる条件は何か」を解き明かそうとする学問、科学哲学の本。自然科学を対象とした論考はよく見かけるんだけど、社会科学を対象にしたのは珍しいので買っちゃいました。 社会科学って幅がすごく広くて、中でもいろんな論争があるので、十ぱ一絡げにはできないけど、科学性にあまり自信がない社会学専攻だった手前、すごく共
海老原嗣生著『人事の組み立て』のABD読書会を、オンラインで実施しています。各回とも2時間半程度で実施し、人事に関心がある有志が十数名集まり、有意義な意見交換をできました。若手中堅社員を活躍させたい、採用市場での競争力を上げたい、人件費を抑制したい…様々な理由から「ジョブ型雇用」への関心が集まっていますが、実態はそんなに良いものなのかどうかという関心から、読書会を開催しました。 4/18 第1章 欧米と日本の雇用システムの違いをしっかり学ぶ 4/29
昭和末期生まれの一軍事オタクとして、気分転換にも勉強にもなると思い、手にとった。20年くらい前、ロシアは経済・社会的に混乱し冷戦も過去のものとなったと言われていたが、そうした認識は過去のものとなりつつある。また、ロシアというと電子戦は欧米よりも遅れているというのが従来の認識であったが、昨今は欧米に準じる、あるいは超える水準に達しているものもあると聞く。ロシアの実力はどのレベルまで達しているのか・・・、その好奇心を満たしたいというのが本書を読む動機であった。 ハイブリッド戦争
明治末期から昭和にかけての戦前日本において、今とはレベルは違うにせよ、民主主義は成長しつつあった。その蹉跌から今に通じる学びを得ようという、すごく良い本。とても楽しみながら読めた。以下、読んだ雑感を書いておく おすすめできる人:「歴史に学ぶ」というポリシーの人、概念を精緻に理解したいという人 戦前日本のポピュリズム 日米戦争への道 ポピュリズムは民主主義のダークサイド 公共政策を学び、ポリシーディベートをかじった身として、私は、民主主義の本質は政策立案と選択であると思
参考URL: https://www.amazon.co.jp/dp/B085XWGMNP/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_G4qmFb0ETR9JK 近頃、仮説検証型の仕事の進め方が大事だと感じることが増えているが、一方で仮説検証がうまくできたと感じることは少ない。「自分の仮説力を高めたい」という一心で、本書を手に取った。 読んで感銘を受けたのは、第一に「筋の良い仮説」は現状分析から始まるということ、第二に仮説はビジネス全体を俯瞰する視点をもって立てる必要があ
参考URL:https://www.amazon.co.jp/dp/B019DFSTIM/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_FyujFb7DHYPNZ 本書を読んで感銘を受けたのは、次の2点である。第一に、読書のポートフォリオを分かりやすく示している点、第二に、深い本の読み方を具体例とともに示している点である。 この具体性という点が、非常に助かった。今まで効率的に本を読む方法は、ある程度体感的に理解していたが、本書を読むことで非常に整理された。この本の教えを、実