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ボーカリストの心得
主役であるメインボーカルは「メインを張る」という大きい使命があるので、ステージでは圧倒的な存在感を示さなければならないし、経験が少なかろうが、準備不足だろうが、言い訳は一切言ってはならないのです。
エネルギー的には「俺の歌を聴け!」くらいの強さが必要で、「私なんかがこの場に立っていいんですか?」みたいな謙虚さは必要ありません。
堂々とステージに立つ姿は美しいもので、その存在感に観客は安心感を覚えたり、魅力を感じたりするものです。
もし経験不足で堂々とするのには勇気がいるのであれば、最初はハッタリでもいいので、堂々としてるフリをしてください。
何度か経験を重ねるうちに、それが自然と身についてきて「らしく」なりますから。
ステージでは、ミュージシャンに対してリスペクトはしなくちゃですが、自分に合わせてくださいってことでいいです。
カラオケのようにこちらが合わせて歌うのではなく、ミュージシャンを引っぱっていくイメージで、例えば歌い出しのところを1小節間違えたとしても、ミュージシャンが合わせればいいんです。
それを理解していないミュージシャンからは、あなたが間違ったのだと言われるかもですが、ミュージシャンがボーカリストに合わせるのが基本的なルールです。
表現者としてステージに立つということは、歌だけ聴いて貰えばいいということではありません。もし完成度の高い歌を聴いてもらいたいのなら、録音した音源を聴いて貰えばいいのであって、なぜ人前に立ちたいのかということをよく考えてください。
その存在感を示したいなら、意識を集中し、顔の表情や身振り手振りも含めて演じることが必要なので、「魅せかた」を研究するのは必須です。
キャパの大小関係なく、その空間の空気を作ることができれば、観客はその世界に引き込まれ、感動に心が震えるのです。
それは記憶として深く心に刻まれるし、それをまた体験したいという思いが残るから、リピーターになってくれるのです。
とにかく場数を踏むこと。そして毎回どうだったのか検証し、課題が見つかれば次に向けて準備をしましょう。
10回練習するより一回の本番がいい経験になることは何度も言っていますが、それは練習が必要ないと言っているわけではありません。
人前でパフォーマンスすることで得るものは多いということです。
歌の技術はもちろんのこと、パフォーマンスとしてどう魅せるのかというのは常に意識し、他のアーティストのステージや動画を参考にしつつ、その「技」を取り入れましょう。
いい歌が届けられればそれでいいという考え方もありますが、魅せ方を研究することで、その歌の魅力が間違いなく何倍にも倍増します。
表現することを極めたいなら歌はもちろんのこと、パフォーマンスとしてどうやってクオリティを上げるのか、ぜひ研究してください。