【vol.2】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。
クスコの空は鉛色
今まで行ったどの国とも違う、心が落ち着かないざわざわした感じ。
これがペルークスコの第一印象でした。
南米初上陸で緊張していたからか、目に見えるものがどんより暗かったからか、誰一人アジア人がいない孤独感からか...。
「とにかく生きて帰らねば」とリュックの持ち手を強く握り直しました。
早朝に到着したため、観光名所もご覧の通り閑散とした雰囲気。
あまりにも人がいなかったので、教会の前で記念撮影。
この観光広場には歴史的建造物が密集しています。
カメラ出すことを躊躇うくらい緊張していたため、街中の写真があまりありません。
そんなビビり散らかしている私ですが、クスコで絶対やらなくてはいけないミッションがありました。
それはSIMカードを手に入れること。
貧乏旅行なので日本からWi-Fiを借りるという選択肢はなく、現地でSIMカードを購入することに。
大抵の国では空港で購入することができますが、リマやクスコの空港ではなぜか見つけることができず、少し不安ですが街中の携帯ショップで購入します。
現在の状況は分かりませんが、全ての携帯ショップにSIMカードが置いているわけでなかったため、グーグルマップで見つけた携帯ショップを片っ端から回り、何とか購入。
お店さえ見つければ、購入自体は簡単でした。
日本からWi-Fiを借りるととんでもない金額になるので、節約したい方はぜひSIMカードをゲットしてみてください。
グラシアス、スターバックス。
早朝から一仕事を終え、早速疲労困憊。
現地のお店入るのは少し怖いけれど、座って気持ちを落ち着けたい。
そんな旅行客の味方スターバックスがペルーにもあるんです。
話が脱線しますが、私はスターバックスの有無でその土地の「一人旅安全度」を図ります。
知らない土地であの女神の柔和なほほ笑みを見かけた時の安心感たるや、特に喉が乾いていなくてもフラフラと中に吸い込まれていきます。
女一人旅において、スターバックスは心のよりどころなのです。
・お腹を壊さない
・Wi-Fiが無料
・客層が良い
うん、良いことずくめの三拍子。
明日クスコで1泊しますが、そのホステルもスターバックスの近くで予約。
世界各国でほほ笑みかけてくれる緑色の彼女は、私にとって旅の女神様なのです。
今回もそんなスターバックス様のお力を借り、無事体力を回復。
いよいよマチュピチュに向かいます。
(疲れていなくてもクスコに来た際は、このスターバックスに訪れてみてください。コーヒー1杯の値段で、観光広場の眺めをゆっくり楽しむことができます。)
ラブワゴンと豪華列車
まずはマチュピチュへの中継地点である、オリャイタンタンボという街を目指します。
私のようなバックパッカーだと、オリャイタンタンボまでは乗り合いバンで向かうパターンがほとんど。
事前にバン乗り場を調べていたのですが、地図を頼りに着いた場所は普通の道路脇。
こんなただの道路脇に観光客用のバンは来るの?と不安になる私。
そこへ「オリャイタンタンボ?」と声をかけてくるドライバーのお兄さんが出現。
見た目がそんなに怪しくなかったので一安心し、このお兄さんのバンに乗るべく案内されるがままに車へとついていきます。
しかし、目に入ってきたお兄さんの車はバンではなく、明らかに自家用車。
え?これ白タクじゃん。不安感は一気に高まります。
助手席に乗せられ、ここまで来てノーとはいえない状態に。
しかし後ろを振り返ると、アメリカ人っぽいカップルが乗車していました。
狭い車に外国人の男女、もう気分はラブワゴンです。(後ろのカップルもう成立しているじゃんという話はさておき)
他にも乗客がいたことに一先ず安心し、この車でオリャイタンタンボまで向かうことに決めました。
...決めましたというより、もう一歩も動きたくなかったというのが本音ですが。
中心地から離れていくにつれ、建物の状態が悪くなっていくことが分かります。(写真はまだ中心地に近いところです)
窓が無かったり、瓦礫が崩れていたり、そんなお家に洗濯物が干してある所を見ると「本当に地球の裏側までやってきたんだな」と改めて感じます。
そしてラブワゴンは2時間かけてオリャイタンタンボに到着。
日本では考えられないような細い道を通ったり、ヒヤヒヤした箇所はありましたが、無事に送り届けてくれたドライバーさんに感謝です。
ちなみに帰りに乗車した正規のバンよりも、ちゃっかり倍くらいボッタくられていましたが、これも良い勉強代です。
オリャイタンタンボは見ての通り何もない街。
周りは山に囲まれていて、そこらへんの草むらではアルパカがのびのび歩いています。これぞTHEペルー。
時間があればここで一泊して、ローカルなペルーを感じてみるのも良いかもしれません。(私はお金も時間もないので、滞在時間は2時間ほどでしたが)
オリャイタンタンボからマチュピチュまでは列車で向かいます。
チケットは日本で予めネットで購入し、搭乗券を印刷して行きました。
実際に列車に乗るまで本当にネットだけで大丈夫か不安でしたが、マチュピチュは世界有数の観光地ということもあり、問題なく予約できていました。
難しい操作はないので、個人でも十分手配ができるかと思います。
駅にはお土産屋さんがずらり。
どこのお店を見ても同じ品物が売られており、購買意欲があまり湧きません。(これは日本のさびれたお土産街でも同じく)
ペルーの電車だと侮るなかれ。
天井はガラス張り、イスはふかふか、日本でもあまり乗らない豪華列車でした。
私は一番安い席を予約したのですが、高い席は食事が出たり、至れり尽くせりのサービスが提供されます。
マチュピチュはお金を持った観光客が行くところなんだなぁとしみじみ。
先ほどまでぎゅうぎゅう詰めラブワゴンで移動していたため、この待遇のギャップに心がついていきません。
1日でペルーの様々な顔を見ることができました。
何だか懐かしいマチュピチュ村
快適な電車の旅を終え、本日の目的地であるマチュピチュ村へ到着。
マチュピチュへは明日の朝出発予定なので、本日はここでまったりします。
そういえばスタバに入って以来何も食べていなかったことを思い出し、ふらふらと線路沿いのオシャレなレストランへ。
世界中の観光客が訪れる場所なので、落ち着いた雰囲気の綺麗なレストランがたくさんあり安心しました。
知らない土地のお店選びは非常に難しいですが、今回は旅の緊張と疲れからローカルよりも観光客向けのお店をチョイス。
飲み物だけでも、せめてローカルに!とペルー版コーラである「インカコーラ」を頼みました。
「着色量たっぷり入っていまっせ!」アピールが凄い、食卓にふさわしくない黄色の飲み物。
最初見た時は正直「エグいな」と思いました(笑)
しかし一口飲んでみると....おいしい...!
見た目通りチープな甘いだけの飲み物ですが(笑)この甘さが疲れた身体に染み渡る!
ここからインカコーラにハマり、ペルー滞在中はずっと飲んでいました。
ペルーでの初食事は冒険はせずに、絶対に外れないパスタ。
もちろん大変おいしくいただきました。
お野菜がお上品にちょこんと添えられ、なんだか東京で食べるよりも豪華なランチです。
食事も終わり時間だけはたっぷりあったので、マチュピチュ村を散策します。
クスコでは緊張していた私も、マチュピチュ村は安心して街を歩ける雰囲気を感じました。
深い霧が立ち込める中、山に囲まれ、濁流が轟々流れている情景。
営業してるか分からない暇そうなお土産屋さん通り、そして湧き出る温泉...。
そう、マチュピチュ村は日本の温泉街に雰囲気がそっくりなのです。
マチュピチュ村で暮らすとは
マチュピチュ村で暮らすってどんな感じなんだろう。
私たちのような旅人には、想像することしかできません。
景色や文化が目まぐるしく変化する東京に比べ、マチュピチュ村には凛とした変わらない美しさがありました。
山に囲まれ、遺跡と共に生きている村、人々。
この子供たちは、マチュピチュ村で育ち、働き、結婚し、子孫を残していくのでしょうか。
その変わらない人々の営みに、よそ者である私たちは惹きつけられるのかもしれません。
お土産屋さんの軒先で宿題をしていた子供。
とても愛おしかったので、このお店でお土産を購入しました。
ちょっとしか買えなかったけど、このお金でお母さんからお菓子でも買ってもらえるといいな。
その他のお話
【vol.1】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。
【vol.3】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。
【vol.4】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。
【vol.5】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。
【vol.6】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。
【vol.7】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。