ステップ5.要因分析
さて次はステップ5の要因分析です。
まず使う道具のメインですが「特性要因図」になります、これはQC7つ道具のうちの一つです。
”魚の骨”とか”フィッシュボーンチャート”とか言いますけど、形が文字通り魚の骨のような形をしています。こんな感じです。
右側に「問題」そのものを書いて、要因を深堀りしていきます。第一段階がこの例だと、Man/Machine/Method/Material、ですが、これは製造現場でよく使う4Mというフレームワークで、この4つの分野で深堀りをしていくわけです。さらにそれぞれManのところでは人間にかかわる要因はないか・・・と分析していきます。さらにそれの要因は・・・という感じで中骨→小骨→さらに小骨→・・・という具合です。これはいわゆる「なぜなぜ分析」なのです。
ただし、この魚の骨の絵はなかなか書きづらくて、Excel等のテンプレートもネットに存在しますが、FreeMindとかMindMapなどのフリーソフトを使うと電子化しやすく作りやすいので、こっちをお勧めします。
なぜなぜ分析はどこまで深堀りすればいいの? となりますが、著名な問題解決本には5回なぜなぜを繰り返せとか書かれていますが、回数ではなくて『真因』を特定できたかどうかで判断します。
”そんなのわかるんですか?”と聞かれますが、最初はわかりません、というかいつまでたってもなかなかわかりません。私は「おそらくこれが真因だろう」とみんなが納得したらそこまでという感覚でやってました。
実はこの要因分析のステップが一番難しくて、なぜならどこまでやればいいのか明確な答えがないからなんです。
一度やってみてステップ6~8で対策の効果確認をしてみて、あまり効果がなかったらまた要因分析に戻ってくるということもよくあります。
では前回までの例で一部だけ要因分析をやってみますが、こんな感じです。
・飛び込んで浮き上がるまでで1.4秒の差がある(現状分析で判明)
・もう少し詳細に分析してみる。Aさん、9月末まで。(活動目標の立案で計画)
↓
A)飛込みのジャンプするまでで0.4秒遅れ
B)飛込みの着水地点が0.3m短い
C)着水してから浮き上がるまでは1秒遅く、浮き上がった地点は1m手前なので、実際にはこの距離分の差0.3秒ほどさらに遅れている
A)についての要因分析:
・スタート音を認識して反応するまでが遅い→反射神経が鈍い→鍛えた経験がない→鍛え方がわからない(なぜなぜ分析)
B)についての要因分析:
・ジャンプ力が弱い→キック力がない→足の筋力が低下している→昨年足を骨折した
・飛込みが苦手→着水に恐怖感がある→着水時の手の位置が悪い
C)についての要因分析:
・着水してから深く潜る→浮き上がるまでに時間をロス→潜水中に横にほとんど進んでいない→手で水を搔く回数が少ない
本当はもう少し視野を広げて広範囲に要因分析しますが、あくまでも例なのでこれぐらいにします。
※「→」はなぜなぜ分析の深掘りです。「・」は中骨あたりをイメージしてください。
(次回は対策立案)