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STEAM食育って何?

みなさん、こんにちは。
管理栄養士のSTEAM食育ママです。

noteを書いていたら長男が「STEAM食育ママ」の文字を指して、
何て書いたの?(すてぃーむしょくいくまま)
何それ?
と聞いてきました。

「キッズに、どうやったらおいしい野菜を育てられるか、とか、どうやったらおいしい料理を作れるか、とか、どうやったら生ごみを畑にもどして肥料にできるか、とか、そういうのを伝えるママのこと。」

すてぃーむって何?(つっかえながら答えました。)
次回は上手に説明できるように、文字にしてみました。
「STEAMっていうのは、科学、技術、工学、アート、算数をお勉強して、新しいことを作ったり、困ったことを解決できるようにする方法だよ。」
「科学は、なんで雨が降るのかを学んだり、技術は、パソコンとかロボットを使って何かを作ったりする方法。工学は、車とか橋とか建物をどうやって作るかを考えたり、算数は、計算して正しい答えを見つける方法。アートは、絵を描いたり音楽を作ったり、かっこいい作品をつくることだよね。」
こんな感じでしょうか。

はて「STEAM食育」って何?と聞かれたらどうするかな、と思ったので
こちらも文字にしてみました。
「STEAM食育っていうのは、科学、技術、工学、アート、算数を使って、食べ物について楽しく学ぶ方法だよ。」
「たとえば、科学では、どうしてパンがふくらむのかとか、野菜がどうやって育つのかを学べるよ。技術は、どうやって料理を便利に作るかとか、もっと簡単に料理できる道具とか技を見つけられるよ。工学は、キッチンの道具がどういう仕組みでできているかを考えるし、アートは、お料理をかっこいい作品にできるよね。算数は、材料をきちんと計ったり、何人分のお料理を作るためにはどれだけの材料がいるかを計算するよ。」
こんな感じでしょうか。
キッズへの説明は、簡単なようでなかなか難しいと思うのです。
精進します。


現代社会の私たちにとって「食」というものは、自然から切り取られ分断
されてしまい、太古の昔から続く食の営みとは全くかけ離れたものになっていると思います。
都心から島に移り住んだことで、余計に強く感じるようになりました。
便利なところに長くいると、本来の食の姿というものを忘れてしまいます。
というより、STEAM食育ママの場合、そもそも本来の食の姿、なるものを
知らなかったことに気づかされました。

収穫したての野菜の、この水っぽさは何でしょうか。
包丁の刃を入れたときの音、食感の違い。
東京で食べてた野菜って、一体、なんだったの?

ぐりとぐらに出てくる「にんじんの葉っぱのたくさん入ったオムレツ」
って、そんなの獲れたての葉つき人参でしかできないこと。
人参がセリ科だと思い出させる強烈な香り。

STEAM食育ママが大事に育てている人参の葉っぱに、アゲハチョウが群がって産卵しているんですが、それ私の葉っぱなんですけど。
忘れたころに今度はビビッドな幼虫に変化していて、
気づいたら今度はさなぎ。
子供たちが虫かごにさなぎを集めたら、本当に綺麗なアゲハチョウに変身。
はらぺこあおむしってこのことですか。
エリックカールのThe Very Hungry Caterpillar.
40半ばにもなって、やっと分かりました。

寒い日に、畑で獲れた小松菜をキッチンで洗っていたら、みどりのあおむしがたくさん出てきたのです(STEAM食育ママは虫が苦手です)。
本当にあおむしの動きをしている。短時間にかなり移動してる。
シンクも登ってる。
(わたし、あおむしと同じもの食べるんだ・・・)
地面から、大地から生えている野菜たちをみて、
(わたし、地球を食べているのか・・・)、変な感覚を覚えました。
夫に衝撃を伝えたら「そうだよ。当たり前じゃん。」と返ってきましたが、STEAM食育ママにとっては、それはそれは新鮮なイメージでした。

STEAM食育ママの畑は無農薬なので、小松菜の葉っぱなんて、いたる所に穴が開いています。翻って東京で買う小松菜には、穴なんて開いていないし、味もこんなに濃くなかった。なんだこの差は。

島に越してきたときに、隣の畑の農家さんが「雨で割れちゃったんだけど、よかったら食べてくれる?」と、獲れたてキャベツをいただいたのですが、
(何これ、水食べてるみたい)あまりの水気の多さに驚いたものです。
何で雨が降るとキャベツが割れるの??
農家さんいはく、根から水分を急激に吸うから割れてしまうのだと。
へー!そうなんですか!
驚きばかり。
無知の知、お恥ずかしい限りです。

食を扱う管理栄養士なのに、一体今まで何やってたんだろう。
子供ができてからは、公園通いにいちご狩りやら栗拾いやら、カヌーに乗ったり、登山をしたりそれなりにアウトドアライフを満喫してきたと思っていたのですが、全然。
次元が違いました。
この、畑から地球まで思いを馳せられる環境に身を置いてやっと、
(あぁ、食べるって、こういうことだったのか。。。)
もはや畑なくして、食は語れぬ、そんな心境です。

これはもう、食べ物の育て方をこどもに伝えておかないと、
将来困ったことになるかもしれない。
世界のどこで生活しても、食べ物さえ作れれば生きていけるじゃないか。
「農業」を我が家の必修科目に加えなくては。
そんな思いです。

そしてちょうど先日ご紹介した、アメリカの食育の母、オーガニックの母、
アリス・ウォータースさんの校庭菜園事業のことを再考しました。
やっぱり、生きるための食は、「作って料理して食べて土に戻して」、
このサイクルをこどもに伝えることこそ食育であると確信しました。
そして、食育を単なる食育で終わらせたくない。
このサイクルをSTEAM視点で捉えていけるようにこどもに伝えたいと
再確信しました。

島に越してくる前は、都心の教育熱心なご家庭が多いエリアだったので、
私立学童から習い事に塾に、学びの場はいたる所にありました。
しかしここは島。
公文すらない。
フルタイム勤務のワンオペ育児が続く見通しだったので、小学校に上がる長男の学びは、すべて外注しようと考えていました。
分刻みスケジュールの毎日で、習い事を組み込む時間もなく、読み書きもあまり教えていませんでした。

それが、突然の島へのお引越し。
学校以外の教育の場というものが見当たらず思案していましたが、
何てことはない、自宅を学びの場にすればよいということに気付きました。STEAM食育ママは、今現在は、仕事を休んでいる、そんな身なので、
自宅でママがきちんと学びをみればいいじゃないか、と気づいたのです。

でも、どうしたものか、長男の性格のせいか、なぜか母子ではうまく進められなかったのです。
困ったな、と思っていたときに、
モノづくり大好き人間の長男が、毎日食に関わることだけは楽しんでいることに気付いたのです。
(あぁ、これだ。食を学びにしてしまおう。)

教育熱心な親御さんたちに影響されて、私もかねてよりSTEAM教育には興味がありました。
これまで味わったことのなかった、みずみずしすぎる野菜と畑の体験と、
子供の大好きな食とSTEAM教育と、ママが病院管理栄養士であるということとと、これらがぴたりとハマった時、
(すべてを融合させれば、これ以上ない最高の学びではないですか!)
ということに気づいたのです。
これが、STEAM食育ママのパッションpassionです。

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