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お弁当界の雄が参入!400億円規模と言われる”訪日ヴィーガン市場”とは?

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皆さんは上の写真に写っているものを見たことがあるでしょうか。

これは僕の大好きな崎陽軒シウマイ弁当です。

地元の人に長らく愛され、今では長い列車の旅には欠かせない駅弁界の雄、崎陽軒。そんな崎陽軒がヴィーガン(完全菜食主義者)が安心して食べられる“お弁当”の受注販売を2019年8月23日より開始しました。

横浜から世界へ

崎陽軒 野菜弁当

新たに販売が開始された「野菜で作ったお弁当」(税込1,200円)は動物由来の食材は一切使用していません。崎陽軒の代名詞”シウマイ”はソイミートやおからを用いた「ベジタブルシウマイ」として再現。また酢豚をイメージした「ソイミートの甘酢和え」や「野菜のピクルス」など、完全に野菜だけで作ったお弁当に仕上がっています。

崎陽軒は公式サイトで以下のように、販売に至った背景を語っています。

海外からのお客様の中には、ベジタリアンの方も多く、より多くのお客様に崎陽軒のお弁当を知ってもらいたいと考え、野菜だけでつくったお弁当を開発しました
今後、ますます、海外から日本への関心が高まる中、横浜を知ってもらい、その名物の食べ物ならびに日本の駅弁文化を少しでも知ってもらえるよう、崎陽軒は努力を続けてまいります。

著しく人口が増え続けているヴィーガンに目を向け、そのニーズに答えようとする崎陽軒の姿勢は、その他日本企業が成長するために絶対に必要であり学ぶべき点でしょう。

では、そもそも今世界で増え続けているヴィーガンとはどのような主義を持つ人のことを指すのでしょうか。

そもそも、ヴィーガンとは

ヴィーガンはベジタリアン(菜食主義者)の一種です。一切の動物性食品を口にしない「完全菜食主義者」をヴィーガンと呼びます。一説によると世界には3億7,500万人のベジタリアンがいるとされており、米国では過去3年でベジタリアンが600%増加したと言われています。そんなベジタリアンにもさまざまな主義の人がいますが、このヴィーガンがもっとも厳格な主義となっています。

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ヴィーガンの人たちは動物性食品を一切摂取しないため、材料が野菜のみの食べ物を探す必要があります。そのため安心して食べられる料理を探すのは非常に困難となっています。

高まるヴィーガン需要

では、ヴィーガンの方々はどれだけ日本に来ているのでしょうか。

2017年の訪日外国人のうち全体の約5%がベジタリアン・ヴィーガンとなり市場規模は400億円を超えると推計されています。特にヴィーガン食品の世界的な市場規模は2022年に1兆円規模に達すると見られており、世界中でベジタリアン・ヴィーガンの需要が高まっていくと予想されるでしょう。

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特に若年層を中心にアメリカではヴィーガン人口が500%増、ドイツやイギリス、オーストラリアなどの欧米豪地域でもベジタリアン・ヴィーガン人口の増加が顕著となっています。アジア圏だけでなく欧米豪からのインバウンド誘客にも本腰を入れ始めた日本において、ベジタリアンやヴィーガンの訪日客の受け入れ体制整備は急務です。それでは、次に受け入れ対応によるメリットを考えます。

”ベジ”から”ノンベジ”へ

ベジタリアン・ヴィーガン対応の重要性はわかっていただけたかと思いますが、これではまだ理解が足りません。ベジタリアン・ヴィーガンの受け入れ体制を整えることによって得られるメリットは、単純に「既存のお客様に加えヴィーガンのお客様が増えること」だけではないのです。実は、ベジタリアン対策は「ノンベジタリアン」の集客拡大にも繋がっていくのです。どういうことか説明します。

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日本のインバウンド的にも身近な台湾を例に見て見ましょう。現在台湾のベジタリアン比率は、株式会社フレンバシーの調査によると13%と言われています。

人口に占めるヴィーガンの割合

すなわち、台湾人の7人に1人がベジタリアンということになり、家族や友達グループで訪日する際、ベジタリアンの方が混ざっている可能性が非常に高いです。そしてこの場合、ベジタリアン対応の可否により、このグループにお店が選ばれるかどうかが決まることになります。つまり、万が一このお店がベジタリアン対応をしていなかったら、一人のベジタリアンのお客様に対してその何倍ものお客様を失うことになっているというわけです。

まとめ

旅行において”食事”とはその旅行自体の満足度を左右する重要なコンテンツです。これを無視することは不可能に近いと言っても過言ではありません。また、東京オリンピックを控えこれから益々インバウンドが増えていく中で、この対策を怠ることが大きな機会損失になることは火を見るより明らかです。

世界における食文化の多様化を認め、それらに対応していくことはインバウンドに携わる上で必要不可欠な心構えなのではないでしょうか。

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