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正解がわからない出来事

私は、新規のお仕事を頂く際、まず対面で打ち合わせをしてから、正式にお引き受けするようにしています。ただ、コロナ禍の影響で、対面したことがないまま、何年もお仕事をご一緒している編集者がいます。

その1人と先日ようやくお会いする機会がありました。ところが!ずっと男性だと思ってやりとりをしていた方が、女性でした。男性に多い名前の女性だったんです。

顔を合わせて「女性だったんですか!?」と、私。
その方も「あはは、よく間違われます!」と笑ってらっしゃいました。

その場は、男女で間違われた珍エピソードで話が盛り上がりましたが、帰宅してふと冷静に考えたことがあります。

近年、性別を変更して社会活動をする人がいます。

戸籍や外見は男性で心や性自認は女性という人、その逆、性自認や恋愛対象が複雑に絡み合う人もいますよね。名前も本名とは違う、ペンネームや芸名のような、ビシネスネームだったり。少数派ではありますが、確実に増えているという実感があります。

もし先日お会いした人が、そういう背景を持っている人だったら「あ、女性だったんだ!」と口に出すことで、傷つけてしまうこともあるのかも?と思いました。

正直に言うと、私は性自認がどうとか、恋愛対象が異性か同性かなど、気にしません。学生時代に男性が好きな男性教員がいて、よく恋バナをしてはキャーキャー盛り上がりました。だからか、「外見は男性で、心が女性で、恋愛対象は女性です」みたいな人がいても「そうなんだね、どんな人が好きなの?」くらいの感想しかないんですよね。

今は差別になることを恐れて「触れてはいけない」ようにふるまう人が多いと感じていますが、私は「気にしている=どこか差別心がある」と考えるタイプです。また、わからない価値観は、対話してこそ理解しあえるものだとも考えます。ただ、社会生活において、この考えを態度に出すことはリスクの方が大きいとも思います。

女性だったんだ!と驚いて「いや、実は性自認が男なので男性名で生活している」と言われたとしても、「あ、そうなんですね!」と私は思うだけなのですが、相手側がどんな気持ちなのかは伝えてくれないことにはわかりません。気にしていないかもしれないし、傷ついているかもしれません。第三者に「差別している!」と言われてしまう可能性すらあります。

もしかしたら、今後そういう出会いや出来事に遭遇する日が来るのかもな、その時はどう反応するのが正解なのかな、なんて考えた出来事でした。


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えんぴつ
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