「お別れの言葉を、」それは最期。頭の中で下書きした御誂向きの単語繋げて発音していくよ。ひとつひとつ…参列者は黒服で見送り、鉛色の空に弔いの煙が揺れて、貴方は逝った。
僕は思った。
ああ、幸せな終わりでしたね、だからみなさん、全員消えてくれないか。いい機会だよ、ちょうど火もあることだし、御日柄も良し。
なーんて、口に出さないまま短い言葉を告げると、涙を拭くフリをして貴方の写真を撫でる。死にたいのは僕の方だ、あと3秒後に心臓が止まってしまえばいいよ。白黒は時が止まったような色だね。僕がそこに行くまであとどれくらい?

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身内の喪主をした時、悲しい以前に全てがどうでもよくなった事を思い出して。

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