2022年夏、大阪で世界一周旅行をした話
宝塚歌劇団 雪組 梅田芸術劇場メインホール公演ODYSSEYの話です🚢🚩
いや~、野口先生に足向けて寝られないやつ!!
さききわの魅力に気づいたのが遅すぎて、希和ちゃんの退団発表にメソメソしていたのだが、野口先生のおかげで見たかったさききわを沢山見ることができた!
停泊してから時間経つが、さききわメインで冒険旅行を回想。
1幕
■男と女のラブゲーム 〜ニューヨーク〜
スピークイージーに人間の姿になったNYの女S(セレネ)が登場。Blue Moonに乗せて二人のダンスが始まる。
ここはさききわお得意の(?)強い女とそれをものにする男の図が展開。
ツンとした態度で気を引く女→待ってましたとばかりに誘いに乗る男→抱き寄せセクシーな眼差しでの見つめる男→いざとなると戸惑う女……
大人の男女のラブゲームですな。三白眼で見つめられたら、戸惑うよねそりゃ。
その後の『Big Spender』で、セレネが椅子に座って顎に手を乗せて待つ振り付けがCoolで痺れた!
■女神様の片想い ~南極~
前世で大切な人を失い、ブルーム自身も海に沈んで命を落としかけたところを、セレネの祈りの力によって蘇るシーン。
初期の夢介とお銀さんの関係みたいに、
希和ちゃん→→→→咲ちゃんという強い片想いなさききわを見られたシーンでもある。
下手の席で見た時に初めて気づいたのだが、二人は手を繋いで向かい合っているのに、ブルームはセレネに目線を合わせてないんだよね…!
ナウオンで、あーさ「公演中目が合わない」咲「神様チームのことは見えないから」という会話を思い出す。
見えていない設定だけど、二人のダンスはシンクロしていて、まさにさききわの真骨頂。というか、さききわは本当に目隠ししても、絶対揃えられるはず!!
ソロのダンスも力強くて優雅で、セレネの蘇生への祈りと、それに導かれるブルームが台詞がなくてもしっかり感じ取れた。
■番外編 見たかったあさきわ
船が沈没しかけた時、セレネとアポロンがブルームの無事を祈って舞うシーン。心配な表情のセレネを、アポロンが励ますというシーンだと受け止めた。
このシーンを見て、もっと本気で希和ちゃんをさきあさで奪い合うお芝居が見たかったと思った。シティーハンターのミックは優しすぎたからね…
さきあさは友人だけど、あーさの役が、ヒロインの希和ちゃんに「俺じゃダメか?」ってバックハグする感じの(あすなろ抱き?)!以上、私の願望でした。
2幕
■夢ゆめしい、でも… ~ウイーン~
ここのデュエダンは、衣装も含め本当に乙女の夢の世界のさききわを見せてもらえた。
斯くして私の脳内ではお花畑が広がったものの、ふと、この後の二人の物語を考える自分もおり……これは大戦の直前の時代で、この後二人は経済的混乱の中、離れ離れになってしまうのでは?とか勝手にそんな儚さも感じた。幸せの裏に陰がつきまとう感じ。
さききわは、表情だけで色々な表現をしてくれるから、台詞が無いと無限に余白が広がり、観る側の想像も捗るコンビなんだよな。
■禁断の恋 年の差というスパイス ~フランス~
赤と黒……今から雪組でもやりませんか??と本気で劇団に問いかけたくなった。
禁断の恋は『ヴェネチアの紋章』で見たさききわだけど、『赤と黒』はそこに年の差が加わる。年上役の希和ちゃんと年下の咲ちゃんという設定も見たかったあああー
あの一瞬の中に、様々な想いが凝縮されていた。レナール夫人を見つけ、まず腰に抱き着き愛しいという表情を浮かべるジュリアン。立ち上がり、夫人と見つめ合うと今度は夜の瞳に切り替わる。マチルドには違う表情を浮かべるんだよね。
このシーンだけじゃないけど、レナール夫人どこまで反るの?!背骨大丈夫?!と心配になるレベルで反っちゃう希和ちゃんの柔軟性には驚かされた……本当にすごい。
■シンクロする二人 ~宝塚City~
リオでパイナップルの女王の美脚とオラオラブルーム様に熱く盛り上がった後、宝塚へ帰港。
あーさの素敵な歌声に乗せてのデュエダン、涙を堪えながら見ていた。
突レポで咲ちゃんが「二人だけになって、あー色々なことあったね、ってしみじみした感じで踊っている」と話していたけど、この公演内での船旅の思い出だけでなく、さききわの思い出全体を指しているようにも聞こえた。もちろん、希和ちゃんの退団に対する寂しさもあるけど、個人的に極限の美に触れると心が震えるということをここで体感した。
南極のシーンでも言及したけど、さききわ真骨頂の驚異のシンクロダンスが見られた。身長差もあるし衣装も違うのに、上げた手や足の高さ、移動しながらの動き全て揃っているし、どこを切り取っても一つひとつが彫刻作品のように美しい。
デュエダン直前、シルクハットを外した後に、髪を整えて準備する演出もよかった!野口先生天才。
■月と太陽と希望の船と
順番前後して、銀の風のシーンで、あーさ・咲ちゃん・希和ちゃんの並びで手を合わせる場面を見て、小学校の理科で習ったことを思い出した。
「天候による荒波=中止」は、どうすることもできずやむ終えない……しかし、荒波に「高潮=孤独感やプレッシャーetc」が加わってさらなる航行不能にブルーム船長陥らないためにも、月の女神&太陽の神が協力して潮の満ち引きを調整して、船長を支えている。時に大きく前進しなければならない時は、潮の満ち引きを大きくして、航行を進める。
学年が近いからこそ、困った時には遠慮なく支え合える良さが、さききわあーさのトリデンテにはあるな〜と改めて感じた。本当に舞台上でもそれ以外でも3人の醸し出す雰囲気が好き。
次がさききわあーさが作る作品の最後になる。
中国への航海、壮大な作品で荒波もあるかもしれない。私も次に会える日まで、希望の船ODYSSEY号にもらった勇気を胸に、頑張ろうと思う。
どっせいODYSSEY、どっせい雪組!