【Oaxaca Incubation program】 オアハカの伝統工芸職人とInstagramはじめました
前回に引き続き、インキュベーションプログラム第二回講座「ブランドのInstagramをはじめよう」を実施しました!
今回は第二回目の講座の様子やオアハカの職人とともに活動する中で見えてきた村コミュニティが人々に及ぼす影響について共有できたらと思います。
第二回講座・ブランドのInstagramをはじめよう
第二回目の講座では、
・ブランド名とロゴ作成
・マーケティング基礎
・ブランドのInstagramアカウントの作成
・Instagramアカウントの運用
について学んでもらいました。
ブランド名とロゴ作成
ブランド名とロゴ作成ではブランド名やロゴの考え方をまず学んでもらい、宿題で考えてきてもらった各々の案を共有し、それを元にグループの発信で使用するブランド名とロゴを作成してもらいました。
皆さん、やはり職人なのもあり素敵なデザインのロゴを宿題で準備してきてくれました。
中には前回の学びを活かし、「さっそく生成AIを使って作成してみたよ!」という方もいて学びを実際に生かそうとしてくれていることがわかりました。
ロゴの作成ではCanvaを使い改めて生成AIを使ったロゴの作り方、画像編集の仕方を学んでもらいました。
マーケティング基礎とInstagramアカウント作成
今回の講座のメインであるマーケティング基礎とInstagramに関するテーマでは、まず商品販売やPRに関して全体像やそれぞれのチャネルが持つ特徴、Instagramの成功事例の特徴などを学んでもらい、実際にグループのInstagramアカウントを作成してもらいました。
若者はもちろんスムーズに行えましたが、年配の参加者は既に自身のブランドのInstagramアカウントを持っているものの使い方がわからずに困っていたようで、基本の機能について改めて理解を深めてもらうことができました。
Instagramアカウントの運用
Instagramの運用に関しては生成AIを使った投稿ネタ作りや外国人旅行者向けの英語の投稿文の作り方について学んでもらいました。
今回、新しく始めたInstagramがこちらです。定期的に発信をしているので、ぜひ見てみてください!
今回、Instagramアカウントを始めて貰ったのにはオンライン発信のスキルを磨いてもらう以外にもう一つの理由があります。
それは、フィードバックループを回せるようにするためです。
というのも、今回講座を行う2つの村は、村のメルカドに顧客が来ることが少なく、他の村に商品を卸してなんとか生計を立てていたりとそもそも最終消費者との接点が少なく、何が売れる商品で何が売れないのかわかりにくい状況にあるからです。
そのため、まずは簡単にそして素早く検証の場を設けるためにInstagramを始めてもらいました。
今後は参加者にInstagramで投稿を行ってもらいながら、フォロワーを増やしていき「いいね」や「保存」の数などを通して、商品の良し悪しを検証できる状況を作りたいと思います。
また、定期的に投稿するモチベーションを保つため、私たちの方でいくつか目標となるイベントを設定しました。
1つ目は11月2日に日本で行われる死者の日イベントでの商品販売の機会を設けること、そしてそこでグループのInstagramアカウントの紹介をすることです。
他のものはまだ準備中で紹介できませんが、我々で可能な限り彼らの発信を拡散することで、よりマスのフィードバックを得られるようにしていきたいと思っています。
イベントについては、また別途発信を行いますのでぜひサポートお願いします!
2つの村への講座を通して見えてきた村コミュニティが人々に及ぼす影響
(社会学などの学問知識ゼロで書いています)
我々は現在、2つの村、Santa Ana del ValleとSanto Tomaz Jalieza への講座を提供しています。
そして、この2つの村のコミュニティは異なる特徴を持っており、それが講座を受ける中での参加者のリアクションやグループでの活動に違いを生み出すことがわかってきました。
1つ目の村、Santa Ana del Valleはコミュニティの繋がりが少し弱い村です。
アメリカへ出稼ぎに行く村人が多い村で、村のコミュニティ会議や祭りは残っていますが、活動は活発ではありません。村のメルカドには数店舗しか職人が出店していなく、村人は各個人で他の村へ商品を卸したりと活動をしているようです。
より先進国的で、個人主義が進んでいる村だと言えます。
そのためか、講座の中でも自分の意見を積極的に発言したり、ワークシートを我々に見てみてとアピールする行動をとります。
また、チームワークの場面でも、タスクを奪い合う行動を取ったりと、競い合いの雰囲気がある印象です。
一方の村、Santo Tomaz Jaliezaはコミュニティの繋がりが強い村です。
村のコミュニティ会議も祭りもしっかり行われており、コミュニティのルールも厳格です。
村のメルカドでの商品価格は村統一で決まっていたりとビジネスにおいても自由が少ないという状況です。
しかし、村のコミュニティで協力し合いビジネスをする動きがあり、村のメルカドもSanta Ana del Valleよりは賑わっています。
比較的、集団主義のSanto Tomaz Jaliezaでは講座の中でも、参加者の自己主張は少なく、黙々とワークを実施してくれる印象です。
コミュニティでの活動にも慣れているからか、チームワークでは助け合いの様子があり、スムーズに役割分担なども行いながらワークを進められていました。
あくまで私の見解ですが、個人主義で競い合う村と集団主義で助け合う村というように、オアハカの村ではコミュニティの考え方や活動が色濃く人々の行動に変化を及ぼしていると考えられます。
そのため、今後の講座ではこの村のコミュニティの違いも考慮した上で、それぞれの村に合ったグループワークのやり方やなど変えていけたらいいのかなと思っています。
以上、第二回目の講座の内容と気づきでした。Puert@のInstagramで講座の様子を動画でも発信しています!ぜひこちらも見てみてください。
次回はPuert@と共にインキュベーションプログラムを実施しているSEDCO Oaxaca(オアハカ経済開発局)のメンバー・アントニオさんに、日本でJICAカイゼン研修を受けた経験を元に「ビジネスをより良くするためのカイゼン」について講座をして貰う予定です!