「コミティア129」に出展しての反省と感想
どうも、ライターの愛です。
2019年8月25日、オリジナル作品のみの自主作品展示即売会「コミティア」に参加してきました。
これまで、「コミケ」「文学フリマ」に出展しましたが、「コミティア」は初めてで、しかも今回自分が初めて参加団体の責任者をつとめたこともあり、いろいろと考えさせられることがありました。
今回、「コミティア」に初めて参加してみての反省と感想の記録をここにまとめておきます。
それでは、反省&感想はじまり~
お品書き、作ろうと思えば作れるものだった。
即売会に出るときに必須なお品書き。
これまで、他の仲間がいつも作ってくれていたのですが、その彼女が今回忙しそうだったので、私が自分で作ってみることに。
何をどうしたらいいのか全然わからなかったんですが、そんなときに、「他の人はどんなの作ってるんだろう…」となにげなく見ていたpixivで目に入ってきたのが、「お品書き素材」の数々。
そう、自分とこの本の画像を張り付けたり、テキストを入れるだけで立派なお品書きになるテンプレート素材をいろいろな方が配布してくれていたんですね。
いや、ほんと助かりました。まったく絵心がないので、一から作るのは相当厳しかった。配布してくださっていた中から、かわいいテンプレートを選んで作ったのが以下のお品書きです。
当日は、これを何枚かコピーして、ブースにも展示しました。
そして、自分で一からは作ってないけど、それでも自分でお品書きを作ることができたのは、自分の自信になりました。今後、展示会に参加するときは、また自分で作ってみようと思います。
何よりもpixivで素材を配布してくださっていた方に本当感謝ですね。ありがとうございました。
大反省!大きいポスターは用意しておくべきだった
今回、何よりも反省したのはこれにつきますね。
私たちのブースは、新刊の表紙をデザインした大きなクロス二枚を用意していて、それをテーブルクロスにしていました。
クロスに表紙の大きなモチーフも新刊の名前(=サークル名)も大きくのっていて、十分通る人の目について、ポスターの役目をしてくれるから、ポスター掲げなくても大丈夫だろう…って予想してたんですね。
これが、甘かったのでした。
というのも、私たちのちょうど背中合わせのサークルさんが大きなポスターを掲げていて、それがなかなか人目(特に男性の目)を引くツボをついたものだったんですね。
だから、もうみんなそっちのポスターを見るんですよ。
私たちのブースの前に足を止めて、こっちを見てるのかな?と期待した人のほとんどは、私たちのブースじゃなくて、その後ろから見える背中合わせのサークルさんのポスターを見ていた。
こちらのブースにまっすぐ来てくれたので、やったーと思ったら、実は背中合わせのサークルのポスターを目指してきてて、「やばい、間違えちゃった」みたいな顔をした方もいました。
こういういろんなブースがうごめきあう即売会では、ポスター掲げるのはアピールするためだけじゃなくて、他のサークルが掲げているのと同じ位置に掲げることで、他のサークルの情報を遮断するためという側面もあると、今回初めて知ったのでした。
もう次は何が何でもポスター掲げよう!って誓いましたね。
コミケとコミティアの雰囲気、何が違った?
コミティアに参加してみて、一番感じた印象。それは、コミケほど雰囲気がピリピリしてないなあ…ということでした・
これまで二度コミケに出展しましたが、正直、スタッフや出展者がやたらと神経質な反応するなあ…って感じてたんですね。
いや、わかってますよ。コミケはあれだけ大規模なイベントだから、少し厳しめに仕切らないといけないとやばいとは思う。
たとえば、誰か一人がゴミ捨て場じゃないとこにペットボトル置いたら、あそこに置いていいんだってことになって、気が付いたら何千個のペットボトルのゴミだらけになる…とか、そんなことに本当になりかねない。コミケはそれだけの規模のイベント。それはわかってる。
ただ…それでもね。やっぱりちょっと嫌だったんです。ピリピリ感が。
よそのブースに買い物に行って、他の人が買ってるそばで、品物を見てたら、「よそのブースにはみでないでください」って注意されたりとか、一つのサークルにちょっと人だかりができると、通路せまくなるからって注意されたりとか。
あれだけでかいイベントだからそうせざるを得ないのは、百も承知だし、もちろん注意されたら気を付けます。
でもね。どうにもなんとも、ピリピリしている感じの人たちに注意されるのがしんどかった。
コミティアはコミケよりも参加者も動員数も少ないせいか、コミケよりはもう少しおっとりしていて気楽な雰囲気が残っていたように思います。
今回、売るだけじゃなくて、自分でも買おうと思って、会場を一通り見て回ったんですが、見て回った中には、ブースで習字をしてみせている出展者さんがいたり、すごく人気があるみたいで、次から次に人が来て並んで…みたいなサークルさんを見かけた。
うちのサークルの即売会参加歴が長いメンバーによると、上記のようなことって、たぶんコミケではだめだろうって。一つのサークルに人だかりができて「通路をふさがないで」ってなったり、お習字のパフォーマンスも、何かトラブル起きたらいけないからってNGにされてしまんじゃないかとのこと。
それを聞いたときに、そうか、じゃあ、ある部分ではコミティアのほうが気持ちよく参加できるんだなと思いました。
何度もいいますが、コミケのがはるかに大規模なイベントだからより神経質になるのは当然だと思います。コミケを否定したいわけではないです。
ただ、実感として、コミケよりもずっとのどかな気持ちで参加できていたことは確かですね。
オリジナルで勝負するコミティアの厳しさ
コミケとコミティアの一番大きな違いは、コミケは二次創作が中心なのに対し、コミティアはオリジナルのみだということ。
私のとこのサークルは、そもそもオリジナル作品でコミケに参加していて、それもあって一度コミティアにも出てみたいと思って、今回参加したのですが、オリジナル作品だけが並ぶ会場で、人の目に止まるのは、より難しいことだなあというのを感じました。
二次創作って、ある意味、お客さんを呼びやすいと思うんですよ。
元の作品という大きなランドマークがあるから。作品ファンの人が「あ、あの作品の本だ!」ってことで、とりあえず足を止めて手に取ってくれる。
人気のある作品だと、コミケでも広いスペースでコーナーにしてくれるから、作品のファンがお目当てのコーナーめがけてきてくれて、コーナーのブースを万遍なく見てくれたりすることも多い。
でも、オリジナルはそうはいきません。
もちろん、会場では同じジャンルはある程度まとまった配置にしてはくれるんですが、それでも、並ぶものはお客さんにとって、どこの何とも得体のしれない作品であることに変わりない。
だから、そこでお客さんの目に止まるように色々努力しないといけないんですよね。
大きいポスターを貼るというのもそうだし、あとは、許される範囲でブースで何かパフォーマンスをしてみたり、わかりやすいマスコットキャラを掲げてみたりとか。
自分のオリジナル作品で勝負するからこそ、自分が何者かを知らせる努力をよりがんばらないといけないんだなというのを、コミティアに参加して痛感しました。
コミティアの「出張マンガ編集部」は規模が大きかった
二次創作は基本別の人が作ったキャラクターを借りて作る、ある意味、趣味や遊びの域を出ることはないわけで、そこは、オリジナルで勝負することのほうがやっぱり大変なことだし、すごいことだと思うのです。
それを象徴してるなと思ったのが、会場にあった「出張マンガ編集部」コーナー。
これは商業マンガの編集部が即売会会場に出張してきて、参加者や来場者がその場で作品を編集さんに見てもらえる…というものなんですが、この「出張マンガ編集部」コーナーの規模が、これまで見たことある即売会よりも断然規模が大きかったんですね。
それは、やはりオリジナルだけの即売会ならではだと思うんです。
二次創作作品でも絵のうまさとかは見れるでしょう。
でも、オリジナル作品ならば、さらに、お話を考えるアイデア力があるのか、魅力的なキャラクターを作れるのかとか、そういう漫画家としての総合的な力を見ることができる。
シビアに言って、二次創作で面白い人とオリジナルで面白い人だったら、編集部は絶対後者が欲しいと思うんです。面白かったら、すぐにデビューとか連載につなげることだってできるかもしれないんだから。
オリジナル作品ばかりのコミティアの会場で埋もれてしまわないで、何者か知らせていくのは大変だけど、ちゃんと何者かを知らせることができて、作品を好きになってもらえて、そして好きになってくれる人が増えてったら、それはきっとより大きい喜びを得られるんじゃないかなと思います。
コミティアの会場でオリジナルで勝負する難しさを痛感しつつ、でもやっぱりここが自分の戦場なことに変わりないのだから、頑張ろうと思ったのでした。