【本の紹介】できるがふえるモンテッソーリ教育の秘密 松浦公紀
【本の内容・要約】
イタリア人女性のマリア・モンテッソーリは、ローマの「子どもの家」、教育の実習施設でモンテッソーリ教育を実践したそうです。開設は1907年で、日本で初めて紹介されたのが、1912年とのことです。
100年以上も前の教育法に注目が集まっています。その理由は、圧倒的な、成功者がいるということです。
昭和:同じ価値観を共有
平成→令和:多様性、創造性の時代
学力観の変換:認知能力から非認知能力
乳幼児期の教育の重要性
質の高い幼児教育を受けた結果、成年後の雇用や経済状況が安定し、生涯にわたって所得の向上が見られ、犯罪率の低下など、人生をよりよくできることを社会実験の結果が残っています。
いつ教育に投資をすればいいのか?
乳幼児期の投資は、4~7倍になって社会に還元され、最も高い投資効果だそうです。
【感想】
モンテッソーリ教育と言えば、アマゾンのジェフ・ベゾス、グーグルのラリー・ペイジ、日本では将棋の藤井聡太が受けたと言われています。
日本では、トップダウン型、上意下達型の教育となっています。戦争に負けて、工業化が一気に進んだ時代では、教える内容が同じでも教育効果が大きかったと思われます。しかし、今は、多様性、創造性の時代になり、教えられることより、新たに生み出すことに付加価値がつきます。
グーグルやアマゾンがまさに、0から1を作り出した成功例です。その教えは、モンテッソーリ教育と考えると興味深いものになります。しかし、そんな簡単には、片づかないと思います。モンテッソーリ教育を受けた人のすべてが成功しているかなんて、検証ができません。うがった見方ですが、もしかしたら、世界的な成功者を生む一方で、正解的な失敗者も生み出しているかもしれません。
しかし、他の子育て本と合わせて考えると、子供が興味のありそうなことに気づき、難易度を調整して飽きさせないことが重要ではないかと思います。東大生を育てた佐藤ママも、先取り教育などで、子供の達成感を感じさせることを意識していたように思います。
よく子供を観察し、子供が興味が出ることを見つけることが最も重要であり、それは、モンテッソーリ教育でも、他の教育本でも同じではないかと感じました。