勝手にファンタジー小説。ハロウィン選挙⑦
3人の間に漂う、気まずーい空気。
それを断ち切ったのはカイト君だった。
カイト「トライン兄ちゃん、もうやめてよ。
ルナお姉ちゃん、困ってるから。」
3人の中で一番年小さな手の平が、私の手を握る。
カイト「俺は、お姉ちゃんを信じるよ。
だから、あれを渡したんだ。
選挙って、そういうものなんじゃないの?
自分がいいって思った人に票を入れるんだよね?」
私の手を握る小さな手は震えていて、声も上ずっていた。
トライン「お前、分からないのか?
候補者なんかにいい奴なんているわ