その日、僕の世界が終わる。

画像1 「明日、世界が消えるんだって。」何を馬鹿げたことを。いつも冗談を言わない君が、突然そんなことを言うなんて。「そうなんだ。じゃあ月へでも逃げようか。」そんなジョークを返すと、悲しそうな顔をして俯いた。「遠くの街に引っ越すんだ。」絞り出すような小さな声だ。「僕のこと、忘れないでね。」そうしてようやく気づいた。僕の世界に君がいるのも、今日までということなんだね。「忘れるわけないよ。ずっと一緒だったじゃない。」そう返せば笑ってくれるかもしれないけれど、その言葉が口から溢れることはなかった。

お仕事中のドリンク代にさせていただきます。ちょっといい紅茶を買いたいです。