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映画『セブン』

1995年/製作国:アメリカ/上映時間:126分
原題
 Se7en/Seven
監督
 デヴィッド・フィンチャー



予告編(日本版)

予告編(海外版)

 

STORY

 2人の刑事ミルズ(ブラッド・ピット)とサマセットが追うのは、怜悧な頭脳を持つしたたかな連続殺人鬼。男は七つの大罪のいずれかに該当する者を狙い、おぞましい殺人を繰り返していた。苦痛と絶望が蔓延した、雨のそぼ降る陰鬱な街を舞台に展開される傑作スリラー。
 肉体と精神と魂のアクション。そして最後には観る者の心を喰い破る、驚愕のクライマックスが待つ。

Blu-ray の解説より抜粋


レビュー

 子どもの頃から、良くも悪くも「知識」を「現実問題解決への糸口」として生かす犯人とサマセットの描写、そして事件をきっかけにして少しずつ「戦う心」を取り戻してゆくサマセットの姿が凛々しくて大好きでした。
 あとサマセットの、バッハの調べの響く図書館での時間を惜しまぬ調べものシーン(しかも閉館後の深夜だから広い図書館の空間を独占状態)は、本好きにはたまらない描写と言って間違いないでしょう。
 ※ちなみに自分が北米のとある地域に暮らした頃の図書館でも映画と同じ例のライトが使用されており、「セブンと同じだ!」的に感動したのを覚えております

 まぁとにかく脚本の出来が素晴らしく、今見てもウットリとしてしまう&結末を知った後でも何度でも楽しめてしまう程の美しい出来で、最高です。
 ※ちなみに一番最初に登場する床にうつ伏せに倒れた肥満気味の死体は脚本家本人のカメオ出演って知ってました?(笑)

 聖書の「七つの大罪」に当てはめた殺人が起こることから「セブン」なわけですけれども、タイトルと内容にてそこを強調することにより鑑賞者の目を欺き、実は冒頭から「8つ目の大罪」について複数回語り続け、ラストに鑑賞者の知性と品性までをも暴いてゆく格調の高さも素晴らしい。

 非の打ちどころのない名作と思います。

 
 本作を越える出来の120分前後の刑事ものには、大人になった今も中々巡り合えておりません。
 『セブン』以外に、パッと思い浮かぶ面白かった記憶の刑事ものサスペンスって……(『セブン』に勝るとも劣らないと思うものには「★」マーク付与)

『ユージュアル・サスペクツ』
★『裏切りのサーカス』
『羊たちの沈黙』(差別表現ありの作品)
『ウインド・リバー』
『トレーニング・デイ』
★『ファーゴ』
『インファナル・アフェア』
『ボーダーライン』
『ボーン・コレクター』
『特捜部Q』シリーズ(4本)
『あるいは裏切りという名の犬』
『フレンチコネクション』
『スリービルボード』
『夜の大走査線』
『ナーク』
『セルピコ』
★『LAコンフィデンシャル』

 辺りかな。他にもあったかもですが思い出せない……
 『トゥルー・ディテクティブ』シリーズはPART3までぶっちぎりで面白いですけれども、TVドラマ扱いで1作品につき8時間くらいあるため、渋々除外。


 

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