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書籍『猫的感覚─動物行動学が教えるネコの心理 』
ジョン・ブラッドショー (著), 羽田 詩津子 (翻訳)
出版社 早川書房
発売日 2017/6/8
文庫 400ページ
※「NYタイムズ」ベストセラー&NPRブック・オブ・ザ・イヤー受賞。
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目次
※以下「・」は「コラム」の意
まえがき
謝辞
はじめに
第1章 ネコの始まり
・ネコの進化
第2章 ネコが野生から出てくる
・赤茶色のネコはいつも雄なのか?
第3章 一歩後退、二歩前進
・カリフォルニア州ハンボルト群の猫の起源を再現する/ネコは真性肉食動物である
第4章 すべてのネコは飼いならされることを学ばなくてはならない
・「クリップノーシス」/発達の段階
第5章 ネコから見た世界
・キャットニップと他の興奮誘発剤
第6章 思考と感情
・カチリという音での訓練
第7章 集団としてのネコ
・虚勢と空威張り/そのネコらしいにおい
第8章 ネコと飼い主たち
・ゴロゴロという音ーどうやってネコは喉を鳴らすのか/家庭内のネコがお互いにうまくいっている、あるいはうまくいっていない兆候/飼い主の家の外にテリトリーを確立するのに失敗した兆候/室内外のネコを幸せにしておくために
第9章 個体としてのネコ
・純血種の東洋猫における繊維を食べる行動
第10章 ネコと野生動物
・いかにしてネコが狩りをすることを防げるか
第11章 未来のネコたち
・純血種のネコー極端な繁殖の危険/爪切除
訳者あとがき
原注
参考文献
内容紹介
〔動物行動学が教えるネコの心理〕感情をあらわにしないネコはいったい何を感じ、何に基づいて行動しているのか? 人間動物関係学者である著者が、野生から進化したイエネコの一万年に及ぶ歴史から人間が考えるネコ像と実際の生態との違い、一緒に暮らすためのヒント、ネコの未来までを詳細に解説する総合ネコ読本。
レビュー
ネコとは何か? ネコは人間のあいだでくらすようになって以来ずっと興味深い存在だった。
アイルランドでは「ネコの目はわたしたちに別の世界を見せてくれる窓だ」という言い伝えがあるーさぞ謎めいた世界にちがいない!
大半のペットの飼い主が大きくうなずくだろうが、イヌはあけっぴろげで正直で、自分に関心を向けてくれる人になら誰にでも心をさらけだす。かたやネコはとらえどころがない。人間はネコをありのままに受け入れるが、ネコはどういう間柄なのかを決してはっきりさせようとはしない。飼いネコのジョックを「特別なアシスタント」と呼んでいたウィンストン・チャーチルには、ロシアの政治について形容した有名な言葉がある。「それは謎を謎で包み込んだ謎である。しかし、それを解く鍵は存在する」ネコについても同じようなことが言えるだろう。
その鍵は存在するのか? わたしは絶対にあるにちがいないし、科学で発見できると思っている。
私はこれまでの人生においてネコと上手くいかなかったためしがなく(というかどのネコも上手く私に接してくれて)、物心ついた頃よりほぼ絶え間なく、野良猫を拾う等してネコ達に一緒に遊んでもらったり、癒してもらってきました(ただ野良猫を拾って家に連れ帰り、お外に余り出さないで生活させるというのはある意味「拉致監禁」ゆえ、若干申し訳なく感じております)。
ゆえに猫については身体で、ある程度のことは理解しております。
しかし細かい点に関しては、本書のような優れた書籍の力を借りることも、ネコに一緒に暮らしてもらう上で必要なことと考えております。というのも、こういった書籍を読むことにより、ネコも私も、より楽しい時間を共有することが出来るようになるのではないかと思うからです。
コラム等よく纏まっていて、読みやすく、網羅的で、楽しい一冊。
ネコ達と幸せな時を過ごしたい人、よりわかり合いたい人には、特におすすめです。
※コラムの「家庭内のネコがお互いにうまくいっている、あるいはうまくいっていない兆候」「飼い主の家の外にテリトリーを確立するのに失敗した兆候」「室内外のネコを幸せにしておくために」はチェックリストとして優秀