アフターグローのその先に

心地よい喧騒の中に1人だけ
何もせずにいると
まるで透明人間にでもなった気がする


鈍色に怪しく光るナイフの様な感情を
また一つ見つけてしまったとしても
ただ自刃の道具になるだけなのに

僕が傷つくことよりも
他人が汚れることの方が
誰かが僕をみてくれることが目的の
なんて不愉快な愉快犯

きっと詭弁も道理も同一で
気分を害する何かでしか無い

誰が制止してくれようか
誰が律してくれようか
誰がこんなものを愛してくれようか

1人の世界に閉じこもり
他人を羨み妬む日々
そんな甘く悍ましい胡蝶の夢に住人を

誰かに愛されたいと願うなら
まずは枕を手放そう

ベッドから降ろしたその足は
透明なんかになっていないから


美しさを形容する言葉と同じくらい
醜さを表す言葉も沢山あって
きっとどちらも同じものなのだろう
感情の奴隷たる僕たちは
何を見るかなんかではなく
何を思ってそれに触れるかでしか
この世界と繋がれないのだろう

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