コントロールを手放す
コントロールを手放すのは
エゴにとってはとても恐ろしいことだ
それは不思議の国のアリスみたいに
真っ暗な穴に落ちていく過程を
通らなければいけないから
これまで自分が頼りにして来た
物の見方を全部捨てて全然別の所から
世界を見るためには 一度奈落の底に
落ちるような時間を通過する
外国で長期間暮らした事のある
大抵の人はこの常識の剥ぎ取りを
体験するものだ
母国語が通じず 慣れ親しんだ慣習や
文化とは異なる世界に暮らしていると
自国の人がかけている色眼鏡や
異国の人がかけている色眼鏡が
見え始めて来る
色眼鏡は自分がかけている事に
気付けないと外す事も出来ない
人は自分が属する場や人達の影響を
受けやすく 特に思考は
コントロールされやすい
大抵の社会というものは
生命をコントロールすべきという
概念を基盤に成り立っている
だからこそ時々ビジョンクエストが
必要になる
病気になったり事故に遭ったりする事も
魂のイニシエーションだったりする
自分がコントロールできない状況に
落とされて初めて見えてくる
自分の制限枠がある
自らが入った檻から自由になるために
魂はイニシエーションを用意する
それがエゴにとっては奈落の底のように
感じられても 魂にとっては自由と歓喜への
通路に開く扉なのだ
だから思い切って 手を放して
自由落下してみよう
存在自体が持つ生きている喜びを
思い出すために コントロールを手放してみよう