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出産は奇跡で非日常、育児は現実で日常
出産は奇跡で非日常
でも、子育ては現実で日常
って、どれだけの妊婦さんが
わかってるだろうか?
私の出産は自然分娩と母子手帳には書いてる
といっても会陰切開、吸引分娩といった
医療介入が普通に入っているので
自然かどうか?は正直微妙なところ
ただ、お産の痛みに耐えて
息子を下から産んだんだ
自分はエライ👏すごいんだ
それが自分の子育ての
支えになったことも
もちろんあったけど
数年も経つと
そこはぶっちゃけ
どうでもよくなる
今、子育て支援の
仕事をしていて思うのは
どんな産み方も
お母さんの子育てに
影響を与えることはない
助産院で産もうが自宅で産もうが
病院で帝王切開、無痛分娩
たとえ命がけのお産になったとしても
その理由で子育てが楽になったり
大変になったりするわけない
自宅で産んだからって
子育てに迷ったり
悩まないなんてはことないし
大変なお産だったから
不妊治療して授かったから
神様からのご褒美で
育てやす子がやってくるわけでもない
ほとんどのお母さんが
子育てが上手くいかないと
自分の妊娠期の過ごし方のせいにしたり
お産方法や病院のせいにしたり
自分のせいにするけど
そこじゃない!!
すべて起きることが起きている!!
宇宙の試練とか引き寄せたとかも違う
私たちは起きたことに
ただ、徐々に順応していけばいい
まさかという予定不調和だらけの
子育てをしながら
日常を生きることは
戸惑うし受け止められない
こんなはずじゃなかったと
抵抗を起こしてしまうと
生きることが
しんどくなってしまう
子どもが生まれる前は
予定調和ばかりで
ルーティンな生活を送りがちだけど
赤ちゃんの誕生で
予定不調和が起こって
お母さんたちや家族は
生活リズムを崩されていく
この時、起きたことに
順応していくことができれば
子育ては、実に面白く楽になっていく
赤ちゃんが生まれることは奇跡
難しい出産でも今では
医療によって助かる命が増えたけど
でも、奇跡的な感動の後に
待っているのは現実
退院すればこれまでの日常に
さらに子育てがプラスされる
だから、すごく可愛いのにイライラして
当たってしまうとかめっちゃある
この矛盾した感情に葛藤して
お母さんたちは心が苦しくなってしまう
病気、障害を持って生まれたとしても
健常児であったとしても
思ってたんと違う子育てに
「なんでなん?」って
毎日、心配だし、不安だし、戸惑うばかり
たださえ、出産で体がボロボロなのに
赤ちゃんの予定不調和を受け止められず
出てくるのがネガティブな感情ばかりでは
体と心がだんだん離れていってしまう
家族を持つということが
どういうことなのか?
一緒に子育てをしていく家族と
子どもが持つと決めた時から逃げずに
話し合うのって本当に大事
私は、「どう育てていきたい?」とか
考えたこともなかったから
産後の子育てを主人と
話し合うなんてほとんどなかった
お花畑の中にいて夢見る妊婦
出産で頭がいっぱいで
生まれた後のことなんて
みんな育ててるんだから
どうにでもなるって感じで
それに、子どもが生まれたら
当たり前のように
主人はお世話したり
家のことするもんだろうって
きっと変わるって
期待して過ごして
でも、現実の産後は
子どもが生まれる前と
変わらない日常を過ごす主人と
いろんな衝突が起きて
ストレスで蕁麻疹が顔面に出たり
もう、話しても無駄だって諦めて
周りには穏やかな子育てを
してそうに思われていたけど
旦那さんとは家族として
深い繋がりを持てず
一人で考え抱えることは多かった
けど、当時の私には
地域の妊婦講座で知り合った
近い月齢を持つプレママたちと
繋がったことで
めちゃくちゃ救われた
やっぱり一人じゃないってのは
めちゃくちゃ大きな支えだった
地域の子育て支援センターといった
子育て支援施設だったり
妊婦さんが集まる会や講座
地域の子育てサークルだったり
体や心の専門家とのつながりや
精神的にあなたの支えになる人やモノ
お産前に向き合って用意できてますか?
そして、「しんどい時はどうか助けてほしい」
って信頼できる人に
言える準備はできていますか?
これらは、本当は子どもを持つと
決めた時から
準備するべきこと
じゃないと、悲劇のヒロインになって
あなたはご主人を悪者にしていく
こうしたってあなたは何も救われない
もちろん、準備しなくても
子どもを産み育てることはできる
けど、産後に精神的にも体力的にも
不安定なお母さんが
一人でその気持ちを抱えるのはしんどすぎる
産むのは病院任せで
出産は根性論を否定するのに
育児はなぜか一人で頑張って
根性論で乗り越えようとする
本来、健康な妊婦さんなら
医療を頼らずに
自分で産むことができる
でも、子育ては自分一人で
育てるなんて無理
産むのは人に頼って
子育ては頑張って自分の手でって
おかしいでしょ!!
だから一人で頑張りすぎて
夫婦喧嘩が頻発し
産後クライシスが起きて
離婚になったり
うつ病になってしまうんだよ
ヒマラヤのような
登山をちょっと想像して見てほしい
服装、天候、高山病、体調管理などなど
山で起こりえることを知ってから
「大丈夫」と自分を信じて
山を登っていく
何も知らずに
登るなんてどうかしてる
そして、その道に詳しい有能な
安心できて信頼できるガイドを
雇って一緒に登る
ネットの情報になるけど
ヒマラヤなどに登山する時は
シェルパを同行させることが
義務付けられているって知ってた?
シェルパは登山に同行したり
お世話してくれるガイドさんのことで
彼らが同伴していないと
登山が許可されないらしい
シェルパさんはその道のベテラン
登る人の意見を尊重し
時には的確なアドバイスをし
ペースを合わせて
そばにいてくれる
とにかく、登山では
安心を与えてくれる存在
子育ても、進む途中で
どうすればいいのか迷う時が
必ずくる、誰にでもやってくる
心細い時、急に不安に襲われる時
自分を責めそうな時、逃げ出したい時
お母さん一人で
その気持ちを抱えるのが苦しい時
お母さんが安心できるように
ここに行けば会える
話を聞いてもらえる
そんなシェルパさんみたいな存在が
子育て中にいてくれたら
めっちゃ心強い、いや最強
妊娠期、母子手帳もらう時に
「子育てシェルパは見つかってますか?」
なんて聞かれる世の中になっていたらいいね
私が働く施設でお母さんたちから
「先生は私の推しです」
「先生が一番話しやすい」
「先生がいると嬉しい」
そんな風に言ってもらえる
お母さんにとっての
子育てシェルパになれてたら
すこぶる嬉しい🥹